OK元学芸員のこだわりデータファイル

最近の旅行記録とともに、以前訪れた場所の写真などを紹介し、見つけた面白いもの・鉄道・化石などについて記します。

蒸気機関車の煙 下

2019年04月10日 | 鉄道
蒸気機関車の煙 下
Ringleman soot concentration plate 2

 濃度板の写真は写っていた。しかし、意識的に撮っていないから鮮明な写真はあまり無い。写真の解像度が悪い上に、機関車を(当然のことだが)前から撮ったものがほとんどだから、肝心の測定版の表側(機関車の後側)の写真がほとんど無い。

5 飯塚駅 D60−32 1971.3.25(再掲)

 この写真ではわずかに見える板に、なんらかの着色があることが想像出来る。次に示す冷水越えの列車の写真にはもう少し見えるが、これもはっきりしない。

6 飯塚・原田 間 D60-52 1932列車 1971.3.25

 さらに探すと、一枚だけそれが写っている写真があった。ブログに未掲載のショットである。

7 飯塚よりも折尾よりの筑豊本線 1971.3.25

 フィルムの最初の方にあるから、折尾から飯塚に行く間のすれ違い上り列車を撮ったもの。機関車の形式などは読み取れない。C55かな? 駅の記録もない。中間駅かもしれない。なぜ客車列車を後ろから押しているのかも、前にも機関車が付いていたのかも不明。実はフィルムにはずいぶん傾いたショットが写っていて、すれ違い列車に蒸気機関車が付いているのに気づいて慌てて撮ったものであることがありありとわかる。中間駅の跨線橋は古いものだったと思うので、今度この写真を持って見に行ってみよう。

8 濃度板 筑豊本線 1971.3.25

 これを見ると、板は縦横に4分割され、右上と左下が濃度の異なる灰色(まさか無彩色以外ということはないだろう)に着色されていたことがわかる。なお、他に残っている九州の写真のうち、鹿児島近くのものがいくつかあるが、濃度板は設置されていないから、筑豊本線近くに偏って設置されたらしい。ただし、蒸気機関車廃止直前のことで、華やかだった頃にどうだったかはわからなかった。
 今回の写真は、トリミング・拡大やコントラスト改変をしたので、美しくないことをおわびする。