写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

プライド

2006年05月16日 | 生活・ニュース
 1年前から、ミニバイクのハンドルについているアクセルの動きが固く、回りにくくなっていた。15年も前に買ったバイクではある。

 滅多に乗ることはないが、2ヶ月前に乗ろうとした時には、エンジンはかかるが、アクセルを回すことが出来なかった。

 ケーブルが錆びて固着したためだと判断した。バイク屋に持っていくか自分で直すか考えたが、暇に任せ自分で修理することにした。

 ケーブルを取り外すため、ハンドルの部分をばらし、続いてボディのプラスチックカバーを取り外しにかかった。

 構造が分からず、手探りでばらしていく。カバーがなかなかばらせない。バイクを横に倒し、留めてあるビスを探す。

 思うように分解できず、ケーブルが取り外せないまま、中途半端な状態で2ヶ月がたった。庭に置いてあるバイクを見るたびに、捨てるべきか、直すべきかいつも考えていた。

 天気の良い日、修復に向けて再びバイクに立ち向かった。前回はうまくいかなかったカバーの取り外しが、隠れたビスも見つかり今回は簡単に出来た。

 固着しているケーブルを、やっと取り外すことも出来た。それを持って町のバイク屋に走り、同じ部品の購入手配をお願いした。約3000円だと言う。

 うまくばらすことが出来なかった時、一時は、捨てるか直すか迷ったバイクだが、何とか部品を調達するところまでいった。

 15年物とはいいながら、その他はどこも悪くない。ちょっとした時には活躍してくれる相棒である。もったいない。大事にしなければいけない。

 今まで私は、洗濯機・乾燥機・換気扇・掃除機・カメラ・食器洗い機など、壊れたものの殆どは一応はばらしてみた。結果、直ったもの、直らなかったもの半々か?。

 かつての機械屋としてのプライドから、壊れたものはどうしても1度は、ばらしてみたくなる。

 果たしてこのミニバイク、私のこの腕で、元通りに組み立てることが出来るかどうか。バイクの運命やいかに。
   (写真は、部品の到着を待っている「ミニバイク」)