先日「岩国エッセイサロン」の定例会を開催しました。その日は、会員が10人集まり、各自の創作エッセイを発表して合評を行いました。
今まで新聞に投稿したことのない会員がいます。いい作品を書いていたので、自信を持ってぜひ投稿にチャレンジしてみるように勧めておきました。
数日後に電話してみると、250字にまとめてすでに投稿していました。それから毎朝、新聞を開いて掲載されるのを楽しみに待つ日が続きました。
そんな今日、日曜日、見たことのある会員の名前のエッセイが掲載されていました。Y代さんのエッセイストデビュー作品だったのです。
心優しいY代さんの、亡き母と桜吹雪の中での思い出のシーンを書いたものです。皆さんにも読んで頂きたく思い、ここに掲載いたします。
なおその他の会員のエッセイは、左欄ブックマークにある「岩国エッセイサロン」のブログをクリックしてご覧くださるよう、お願いいたします。
(写真は、4月11日吉香公園の「桜吹雪」)
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「桜吹雪の下で」
あれは20年前の桜の満開が過ぎた桜吹雪の日でした。
ピンクに染まった桜の木の下で、地面の花びらを集めては上に放ち、桜の中で踊っているような老母と娘らしい二人を遠くで眺めていました。
その情景は毎年、桜吹雪の頃になるとはっきりと思い出します。
それから10数年。私の母を介護するようになり、車椅子に母を乗せて桜の木の下で、あの時の母娘のように花びらを集め、花吹雪にしました。二人で楽しくて声を出して笑い合いました。
今年も桜吹雪……。94歳でなくなった母をしのび、桜の中で踊っていた母娘と私たちは重なっていきました。
(2006.4.30 毎日新聞「はがき随筆」掲載)
今まで新聞に投稿したことのない会員がいます。いい作品を書いていたので、自信を持ってぜひ投稿にチャレンジしてみるように勧めておきました。
数日後に電話してみると、250字にまとめてすでに投稿していました。それから毎朝、新聞を開いて掲載されるのを楽しみに待つ日が続きました。
そんな今日、日曜日、見たことのある会員の名前のエッセイが掲載されていました。Y代さんのエッセイストデビュー作品だったのです。
心優しいY代さんの、亡き母と桜吹雪の中での思い出のシーンを書いたものです。皆さんにも読んで頂きたく思い、ここに掲載いたします。
なおその他の会員のエッセイは、左欄ブックマークにある「岩国エッセイサロン」のブログをクリックしてご覧くださるよう、お願いいたします。
(写真は、4月11日吉香公園の「桜吹雪」)
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「桜吹雪の下で」
あれは20年前の桜の満開が過ぎた桜吹雪の日でした。
ピンクに染まった桜の木の下で、地面の花びらを集めては上に放ち、桜の中で踊っているような老母と娘らしい二人を遠くで眺めていました。
その情景は毎年、桜吹雪の頃になるとはっきりと思い出します。
それから10数年。私の母を介護するようになり、車椅子に母を乗せて桜の木の下で、あの時の母娘のように花びらを集め、花吹雪にしました。二人で楽しくて声を出して笑い合いました。
今年も桜吹雪……。94歳でなくなった母をしのび、桜の中で踊っていた母娘と私たちは重なっていきました。
(2006.4.30 毎日新聞「はがき随筆」掲載)