何十年ぶりに本当に珍しいものを見た、食べた。「待て貝」という貝である。
貝図鑑によると、「瀬戸内海や三河湾、東京湾と大きな内湾の干潟や浅い泥の海に棲息している。干潟の泥に垂直にもぐっていて、穴が開いており、この穴に食塩を入れると、す~っと突き上がってくる。これをすかさず手で掴む」とある。
知人が、近くの海に潮干狩りに行き、たくさん獲ったもののおすそ分けとして頂いた。
子どものころ、父母と貝堀りに行き、この待て貝を遊び半分で獲っていたことを思い出した。
その頃は、待て貝の生息している小さな穴を見つけ、手鍬で20~30cm掘って捕まえていたが、逃げられることもあった。
「待て待て」と言いながら掘っていくので「待て貝」というのだと、教えられていた。
最近の獲り方は、棲み穴に塩を入れる。あまりの辛さに地上で何ごとが起きたのかと思った貝が、様子を見に穴から出てきたところを捕まえるのだという。
私の子ども時代とは違って、頭脳的な獲り方になっている。なかなか面白そうなやり方だが、だまして獲るというところが少し後ろめたい。
食べ方は、焼く、煮る、茹でるなどいろいろあるようだが、もらった人の勧めで茹でたものを酢味噌で頂くことにした。
茹でて殻をはぐと、アサリと同じように薄いベージュ色をしている。長さは10cmくらいある。斜めに4等分して切った。
口に入れると、磯の香りが他のどの貝よりも強く感じられる。こりこりしていて歯ごたえもいい。
食べながら、半世紀以上前に、家族で囲んだ小さな食卓の上の待て貝を懐かしく思い出した。本当に久しぶりの「待て貝」を、おいしく頂いた。
しかし毎日これを食べるとなると、「マタカイ」と言いたくなること「マテガイ」ない。
(写真は、塩にだまされ御用となった「待て貝」)
貝図鑑によると、「瀬戸内海や三河湾、東京湾と大きな内湾の干潟や浅い泥の海に棲息している。干潟の泥に垂直にもぐっていて、穴が開いており、この穴に食塩を入れると、す~っと突き上がってくる。これをすかさず手で掴む」とある。
知人が、近くの海に潮干狩りに行き、たくさん獲ったもののおすそ分けとして頂いた。
子どものころ、父母と貝堀りに行き、この待て貝を遊び半分で獲っていたことを思い出した。
その頃は、待て貝の生息している小さな穴を見つけ、手鍬で20~30cm掘って捕まえていたが、逃げられることもあった。
「待て待て」と言いながら掘っていくので「待て貝」というのだと、教えられていた。
最近の獲り方は、棲み穴に塩を入れる。あまりの辛さに地上で何ごとが起きたのかと思った貝が、様子を見に穴から出てきたところを捕まえるのだという。
私の子ども時代とは違って、頭脳的な獲り方になっている。なかなか面白そうなやり方だが、だまして獲るというところが少し後ろめたい。
食べ方は、焼く、煮る、茹でるなどいろいろあるようだが、もらった人の勧めで茹でたものを酢味噌で頂くことにした。
茹でて殻をはぐと、アサリと同じように薄いベージュ色をしている。長さは10cmくらいある。斜めに4等分して切った。
口に入れると、磯の香りが他のどの貝よりも強く感じられる。こりこりしていて歯ごたえもいい。
食べながら、半世紀以上前に、家族で囲んだ小さな食卓の上の待て貝を懐かしく思い出した。本当に久しぶりの「待て貝」を、おいしく頂いた。
しかし毎日これを食べるとなると、「マタカイ」と言いたくなること「マテガイ」ない。
(写真は、塩にだまされ御用となった「待て貝」)