信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

シュロソウ科2

2024年01月13日 | 山野草

シュロソウ科エンレイソウ属のミヤマエンレイソウ(深山延齢草)です。
深山から湧き出る清流沿いに清楚な花を咲かせていました。


シュロソウ科の2回目、6属のうちの「果実は液果」の3属です。
長野県では他に、エンレイソウ属でムラサキエンレイソウ、ヒダカエンレイソウ。


それぞれ似ていますが、葉の数や花被片の数などの特徴で見分けます。


ツクバネソウ属のツクバネソウ(衝羽根草)です。
羽根突きの羽子に似た黒紫色の液果をつけます。
葉は4個が輪生しますが、稀に5個のものもあります。


ツクバネソウ属のクルマバツクバネソウ(車葉衝羽根草)です。
葉は6-8個が輪生しますので、葉が開けばツクバネソウとの見分けはできます。


クルマバツクバネソウの花です。
緑色で糸状線形の内花被片と葯から長く突き出る葯隔が特徴的です。


ツクバネソウの花には内花被片はなく葯隔は葯から突き出しません。


キヌガサソウ属のキヌガサソウ(衣笠草)、高山の林縁などに咲く人気花です。
和名の由来は、傘状に輪生する葉を貴人にさしかけた衣笠に見立てたとか。
長さ20-30cmの大きい葉を8-10個輪生しますが、11個の葉もみかけます。


花は直径が5-10cmで目立ち、白色の花弁に見えるのは外花被片(萼片)です。
花弁にあたる内花被片は糸状の線形で、黄色い葯を持つ雄蕊の陰に隠れています。


エンレイソウ属のエンレイソウ(延齢草)とミヤマエンレイソウです。
漢方薬の「延齢草根」はミヤマエンレイソウの根で、名の由来になったとか。
同じ場所に偶然にも両者が生えていましたが、葉では見分けがつきません。


エンレイソウとミヤマエンレイソウは花で見分けます。
エンレイソウは色が紫褐色~紫緑色で内花被片がありません。
ミヤマエンレイソウは外花被片が淡緑色、内花被片が白色で目立ちます。


エンレイソウの仲間は「森の貴婦人」とも呼ばれ、葉は優雅な緑色のドレスです。
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