そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





なにやらクチコミでの評判が良いので、映画館へ。
原作は「ビッグコミック」で連載中のジャズ漫画らしいのだが、そちらは未読。
アニメ化されたこちら、全く内容を知らずに映画館に観に行った。
その感想。

これはね、傑作です。
星4つ半。★★★★1/2
とにかくジャズ音楽とアニメ映像の表現の相乗効果が素晴らしい。
映画館の大音量で上質なジャズを聴きつつ、そこに乗せられた凄くビビッドな映像表現を堪能するという、まさにジャズ映画。
音楽映画として少し突き抜けた表現まで到達していて、これは凄かった。
映画館の大スクリーンと大音量で観るべきアニメです。

星5つでも良いのだが、1/2マイナスしたのは、演奏シーン以外のアニメの凡庸さと、(原作が漫画だから仕方ないとは思うけど)大詰めのストーリーのなんともいえない韓国ドラマ風のベタな展開(見てもらえば分かる)。
そこだけ勿体ないのだが、映画全体でいえば「THE FIRST SLAM DUNK」級に「おおおおっっっ!」と感動したので、凄い作品には違いない。
なにより平日の上映なのに満員だったし、小さい子供もちらほらいるのに文句も言わずにジャズを浴びてるし、なかなかのジャズ啓蒙映画だった。
これでジャズブームが来ることはないだろうけど、いくらかジャズの裾野が広がるといいなぁ。
そもそも原作の漫画に音楽は付いていないので、音は想像するしかないわけだが、実際に音が乗ったことで、この「BLUE GIANT」という作品は完成したのではないだろうか。
ピアノは上原ひろみが担当し、そりゃもちろん凄いパフォーマンスを見せているのだが、そこに組み合わさるアニメ映像がパワフルなので普通の上原ひろみの演奏よりもより感情を刺激する作りになっていて、凄い。
これはもしかすると音楽映画の新しい地平にまで到達しているのではないだろうか?(CGがひどいという悪評を聞くが、そこまでひどくはない。シンプルにしょぼいだけだw)
音楽映画というジャンル内での比較でいうと、「ファンタジア」とか「セッション」とか「ボヘミアン・ラプソディ」とかを完全に凌駕していると思うので。
必見です。

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