そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





テレビでCMをやっている。
「木村拓哉主演の『マスカレード・ホテル』がAmazonプライムに登場」って。
なるほど、ただだったら観ても良いか、と鑑賞(実際ただではないのだが笑)。
その感想。

これは酷い。
星は1つ。★
今の日本映画の悪いところが凝縮したような映画だった。

原作は東野圭吾。
読んでないけど、まぁこういう内容のミステリーなんだろう。
それをだ、映画にするときに、さぁどんな演出で、どんな脚本で、どんなカメラワークで、どんなセットで、どんな照明で、どんな俳優でって考えるところで完全に失敗してる。
観ていて最初に感じたこと……安っす。
次に思ったこと……テレビか!
次に思ったこと……大根か!
次に思ったこと……つまんな!
つまり、致命的である。
この映画、木村拓哉が主演だという点以外に勝算がひとつでもあったのか?
ないだろう。
その木村拓哉ですら、ダサい演出とダサいカメラワークとダサい照明のせいでスベらされているのだもの。
韓国映画の爪の垢を煎じて飲んだほうがいいだろう。
これは酷い。

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「万引き家族」とカンヌ映画祭でグランプリを争ったという韓国映画。
村上春樹の短篇小説「納屋を焼く」が原作。
気になっていたのだが長らく観られずにいた。
ようやく鑑賞。
その感想。

原作である短篇「納屋を焼く」は非常に良い作品で、たった30ページぐらいの短さで、まだ村上春樹を読んだことない人に入門編としてオススメの1本。
短いながら村上春樹色がふんだんに入っている短篇で、ミステリアスで美しい比喩と暗喩に満ちていて、読む人によっていろいろな解釈が出来る。
その「納屋を焼く」を映画化した本作は、確かに「納屋を焼く」なのだが、その意味合いは短篇小説よりも1歩踏み込んでいると感じたし、最後に驚きの展開も待つ。
で、これが面白いか、良い映画かといわれると首をひねってしまうのも事実。
まず映画として余りにも冗長で退屈だし、結局なんだったのかが小説よりも1歩踏み込んだ分、陳腐な解釈方向にやや寄りすぎているかな、と思う。
星は2つ。★★
こういうインディペンデンス的というか、単館劇場ものというか、芸術性方向に行っちゃってる映画は個人的に苦手なのでこの点数。
カンヌ映画祭では絶賛されたらしいので、刺さる人には刺さるのだろう……僕は全然刺さらなかったが。

ただし、映像はものすごく綺麗。
なんだろうこの映像美は。
日本映画とはなにかが確かに違うクオリティが韓国映画のカメラには宿っている。
日本映画の演出家やカメラマンたちの映像の進化が実はどこかの時代で止まってしまっていて、はるか韓国に後れを取っている部分もあるのではないか?
映像を見るとそういう感想。
風景は似ているのになんだろう、この差は。

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