そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





映画館で観てきました。
くまのプーさんの実写版。
その感想。

この映画、オープニングの数分がいちばん泣けます。
子供時代のクリストファー・ロビンとプーたちの別れの場面から始まるんだけど、とにかくそこで泣いた泣いた、泣きはらしたね。
これはね、もう仕方ない。
卑怯だけれど、仕方ない。
いいものは、いい。
純粋なものは純粋にいい。
そういう映画でした。

そのあとの本編では大人になったクリストファー・ロビンとプーたちの物語がまぁ展開されるんだけれど、これがもう想定内中の想定内。
大人になってからのストーリーは正直言ってそんなに泣けない。
なぜなら本当の意味での純粋無垢なものを大人になったクリストファーは失ってしまっているから。
それが大人になった観客の自分自身がいちばんよく分かっていて、100%子供の頃の自分に戻れないという悲しさで泣ききれない。
それをプーもどこかで分かっていて、プーすら大人になったクリストファーに忖度し始めるあたりでもう違う悲しさがこみ上げてきて、泣く前に虚しく切なくなるという映画。
星2つ半。★★1/2

あと、プーさんはそもそもクリストファーの脳内にだけ存在する「動くぬいぐるみ」だったはずなのに、他の大人たちにも普通に見えてしまう後半は、全くもって余計。
設定が完全に崩れている。
それではもうプーさんではなく、テディベアが動く映画と一緒だ。

つまり、オープニングの数分が珠玉。
プーさんの原作本を早速Amazonで注文しました。
答えはあの原作の中にあるんでしょう。

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