そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



完全なるチェックメイト [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ギャガ


冷戦時代の米ソ対立のエピソードを描いた実話。
チェスの天才アメリカ人、ボビー・フィッシャーが、ソ連の天才ボリス・スパスキーを破り、世界チャンピオンになった1972年の史実を描いている。
その感想。

とんでもない天才だし、子供の頃からチェスでは無敵。
史上最年少でグランドマスターになった……みたいな点は藤井聡太くんを思わせる。
彼も史上最年少でプロ棋士になったんだもんね。
ところが、である。
子供の頃から天才過ぎたのか、チェスという競技自体がそういうものなのか分からないが、主人公のボビー・フィッシャーは、子供から青年に、そして大人になるにつれて、どんどん精神を病んでいくのだ。
主人公が精神を病んでいくため、映画が始まって4分の3ぐらいずっと重々しいというか、腹立たしいというか、「こいつむかつくわー」「何わがままばっかりいってるんだこいつは?」的な批判的感情を感じてしまい、上手に感情移入出来ない映画になっている。
だから結局勝ってもスッキリしないというか、「やったぜアメリカ勝ったぜー」と100%ならない。
実話なんだから仕方ないんだけど、そのへんが勿体ない。
星2つ半。★★1/2

その後本物のボビー・フィッシャーはどんどん精神を病んでいき、世界チャンピオンの座を戦わずして明け渡したり、急に何年も行方不明になったり、放浪していたところを捕まったり、アメリカ国籍を剥奪されたり、日本人の女と日本で同棲してたり、いろいろ無茶苦茶だったらしい。
詳しくはWikipediaかなにかで調べれば載っている。
あまり頭を使いすぎるのも良くないのかね。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )




コードネームU.N.C.L.E. [Blu-ray]
クリエーター情報なし
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


この映画。
まったくスルーしていたのだが、誰かがTwitterで「実はこれ好き」みたいな発言をしていたのを見て、観てみることに。
アメリカの敏腕スパイと、ソ連の敏腕スパイが手を組んで任務に挑むというものなのだが、その感想。

僕も結構好き。
星3つ。★★★
ガイ・リッチーの今までの監督作の中でいちばん良くないか?
シャーロック・ホームズのシリーズなんか結構スベっていた記憶があるのだが、これは良い。
マドンナの元旦那で、なんだかスタイリッシュな映画を作るけどたいしてよく出来てないものばかり……というイメージのガイ・リッチーだったが、この作品は初めてきちんと成功しているのではないだろうか?
普通に面白いし、要所要所で出してくるガイ・リッチー節が上手に炸裂していて、「なんだよやれば出来るじゃん」という感じだ。
おそらく、題材が良いんだろうと思う。
何でもありのシャーロック・ホームズとは違い、1960年代の冷戦時代を舞台にしているので、あまり突飛な道具や兵器や敵やオカルトや超常現象が出て来ない分、ガイ・リッチーの暴走に歯止めが効いたんだろう。
いかにもこのままシリーズ展開して続編がありそうな感じで終わるのだが、作るのだろうか?
作って欲しいな。
次は映画館に観に行ってもいいとすら思った。

うん、実はこれ好き。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )