そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



重力ピエロ (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
新潮社


大腸内視鏡検査には時間がかかる。
検査自体はほんの1時間だが、なんだかんだと朝から夕方まで病院に缶詰になる。

そこで、家にあった読んでいない本を持ち込んで、待ち時間、読むことにしたのだ。
選んだのが伊坂幸太郎氏の有名な小説「重力ピエロ」だった。

僕は以前にもこのブログで伊坂氏の「アヒルと鴨のコインロッカー」を酷評した。
僕はただの放送作家だし、彼は年下の小説家だし、わざわざこんなところで文句をいう必然は何もないのだが、素直な感想をいえば「嫌い」だった。
で、この直木賞候補作にまでなった「重力ピエロ」だが……
感想はこれまた一緒だ。
「嫌い」なのだ。

こればかりは好みの問題だと思う。
いや、好みというより「肌が合う、合わない」という感覚的な問題か。

スラスラと読み進めてはしまうのだ。
面白い、といってもいいかも知れない。
ただ「嫌い」だ。
書いてあることに、ところどころ「ものすごく引っかかる」のだ。
ちっとも理解出来ないことや納得出来ないこと、感情移入出来ない登場人物の行動や考え、そうあってはならない物語の正義と秩序の在り方が書かれているので、とにかく気持ち悪いのだ。
気持ち悪いから、逆にスラスラ読み進めるのかも知れない。
「なんだこりゃ?」と思うから、止まらない、というか……
ジャンクフードを食べている感じ。
こんなもの食べちゃダメだ、と思うからやめられない。

ということなので、ついでに伊坂氏の「オーデュポンの祈り」と伊坂氏の「ラッシュライフ」も読んでみようかと思う。

こういうのを「なんだかんだいって好きなんじゃん」という。

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ジーンズの写真だ。
これは僕のはいているジーンズの中の1本だ。

この膝の穴。
購入当初から開いていた。
いわゆるダメージ加工だ。

だが、その穴の上に見える部分。
裂け目があったのが分かるだろうか?
縫ってあるのが分かるだろうか?
修繕してあるのが分かるだろうか?
ダメージのところからダメージが広がったので、お直しショップに依頼して直してもらったのだ。

ところが、店員さんに対する説明が難しかった。
店員さんは50代、いや60代かな、の結構なご年配のおばちゃんだったからだ。

僕 「裂け目が広がったところを直して欲しいんです」
店員「はいはい、この部分、閉じるのね」
僕 「いやでも、穴はそもそも開いてたんで閉じずに」
店員「穴は閉じないの?」
僕 「はい、裂け目だけ閉じて下さい」
店員「なんで?」
僕 「いや、この穴はデザインで開けてあるんで」
店員「へぇ~」

こんな感じだ。
おばちゃん世代の店員さんには、ダメージ加工のダメージと本当のダメージの差なんて、ないのだ。

たしかに……
もし30年前にこんなジーンズを履いていたら、「穴の開いたジーパンなんて履いて格好悪い」と後ろ指指されたに違いない。
友達が穴の開いたジーンズを履いていたら「どれだけ貧乏なんだアイツ」と同情していたかも知れない。
そりゃ、おばちゃん世代には理解出来ないだろう。
ファッションの進化というのは恐ろしいものだ。

なので……
逆にいえば30年後、どんな奇抜なファッションが流行っているか分かりゃしないのだ。
全裸が流行っているかも知れない。
公園で全裸とか、が。
ま、別にこんなことが書きたかったわけではないが。

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