そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



火車 (新潮文庫)
宮部 みゆき
新潮社


今さらながら宮部みゆき「火車」を読んだ。
さすが名作中の名作。
面白かった。

東野圭吾の「白夜行」に近い読後感。
あちらより「底知れぬ恐怖感」は薄いが。
「白夜行」が「分からない怖さ」なら、「火車」は「分かりすぎる怖さ」かな。
男が感じる恐怖と、女が感じる恐怖の差。
なんにせよ、実に悲惨でいたたまれない話だった。

だが。

今の日本では、現実に「悲惨でいたたまれない事件」の犠牲になる方がいる。
それも毎日のように。
陰惨で理解不能な事件が起こる。

今、たまたま日本は「イヤな時代」なのか?
それとも、このまま悪化こそすれ良くはならないのか?
分からない。

そして。

未来が見えない恐怖は、男女共通だ。

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