北京では事務手続きをしてもらうのを待つだけなので、のんびりと観光をしました。定番は天安門です。当時の中国にはまだ文化大革命の余韻が感じられました。毛沢東の威光は確かにありました。そういえば北京の飛行場にも毛の字がありました。
中華人民共和国は毛沢東が人民を解放したということになっていますが、本質的には清朝を乗っ取ったわけで、その宮廷あとは日本の城などとは比べるべくもない巨大で人を威圧するような建物です。映画ラストエンペラーを見たあとだったと思います。この国の権力とはいかなるものかを想像するだけで気が遠くなるようでした。面白かったのはその宮廷の屋根の端に黄色い(黄色は中国皇帝の色)動物の像が並んでいたことです。もちろん瓦を含め全てオーダーメイドというか、この宮殿だけのための工場があったわけです。この像はどことなくユーモラスでした。
人民解放軍の兵士が寄ってきて、一緒に写真を撮ってくれということになりました。この人たちも今は老人になっているはずです。