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自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

モンゴル14 尻尾の毛

2022年03月09日 | モンゴル
ボロさんと話をしていた時、ふとゲルの天井を見たら、何やら毛の束があります。この写真ではわかりにくいですが、ゲルを支える枠木のつなぎ目のところに、その枠木を縛るように動物の毛が巻かれていました。


 何であるかを聞くと、仔馬の尻尾の毛だということでした。小馬が生まれるとそのうちのいく頭かを手放すそうです。オスは種馬以外はいらないから、売りに出すのかもしれません。そのことは聞きそびれました。
 その子馬の思い出として、尻尾の毛をゲルに縛っておくのだということでした。
 家畜に対する牧民の姿勢は、日本人のペットに対するものとかなり違います。愛玩ではなく、家畜であり、日々の生活の必需品という面があります。ベタベタした意味での愛情は感じられず淡々と仕事の対象という感じはします。現に飼っている羊をと殺して食べるわけですから、根本的なところで割り切りが必要で、ある意味ドライな関係であり、そうでなければ生活がなり立ちません。
 そう思っていたので、この子馬のことを忘れないように尻尾の毛をゲルに縛っておくのだと聞いたときに意外な感じを受けました。
 にこりともしないボロさんの目がその話をする時やさしくなりました。

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モンゴル13 ボロ

2022年03月08日 | モンゴル
ネルグイさんと聞いていたのに、みんなが「ボロ」と呼びます。ボロとは茶色という意味だそうで、この人が日に焼けてひときわ色が黒く、褐色の肌をしているからだそうです。タバコを燻らせながらボソボソと話します。私はモンゴル語が話せないので通訳してもらいました。


客がくると酒が振る舞われるのが常で、大抵はアルヒ(強いウイスキー)なので、アルコールがダメな私は往生して、唇を濡らして勘弁してもらいます。そうでない時も、アイラグ(馬乳酒)が振る舞われます。これはどんぶりくらいの容器に並々と注がれて、飲み干す人もいますが、一部を飲んで主人や奥さんに戻すとまたついで、次の人に渡します。私はアルコールに弱いし、アイラグを飲むと大抵の日本人は下痢をすると聞いていたので、恐る恐る少し飲んでお礼をして返盃しました。しかしその後何ともありませんでした。
 アイラグは弱いアルコールで、飲んでも酒という感じはしません。少し清涼感があり、カルピスと似たような感じです。ボロさんはこれをぐいぐいと何倍も呑みます。顔が真っ黒なので酔っているのかどうかわかりません。驚いたことに、夏の間はご飯を食べないでアイラグだけで過ごすそうです。それだけ栄養バランスも良い飲み物だということです。
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モンゴル12 ネルグイ

2022年03月07日 | モンゴル
私たちがお世話になったゲルの主人はネルグイさんという人でした。無口で黙々と家畜の世話をする、いかにもモンゴルの牧民という感じの人です。

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モンゴル 11

2022年03月06日 | モンゴル
どんな社会でも幼子と母親の姿はうるわしいものです。その愛情もまた国により、社会により、時代によりさまざまな形をとるのだなと感じます。
 乾いた草原の、歩くとサクサクとした音、日本の草地で湿った音がするのと違う感触があります。そういう感覚すべてがこの子の体に伝わっていくのだと思います。そういう違いと、違いながらも共通する母親の愛情と子供の信頼ということを感じます。

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モンゴル9

2022年03月04日 | モンゴル
別の日に仲良しの二人がデール(民族衣装)を着て私のゲルにやってきました。どうやらその姿を見てほしかったようです。大きい方の子は髪にリボンもつけておしゃれにしています。日本の農民が外で着物を着るというのはないことですが、モンゴルではどういう気分の動きなのか、突然デールを着て農作業(と言っても動物相手の作業)をします。全体に伝統的な日本の農民よりはおしゃれだと思います。


 ただ私がこの写真で言いたかったのは、そのことより、小さい方の子の「汚れ方」です。今の日本では少し汚れてもすぐに洗います。私などは「そのくらい平気だ、そんなことで洗濯するなんて洗剤と水の無駄で、環境によくない」と思います。やれ汚い、臭いとうるさいです。不潔は良くないが、動物である人間が日々の暮らしの中で多少汚れるのは当然で、ヒトはそのように進化してきたはずです。チベット人は汗で体表をプロテクトしているので、風呂に入るなどすると風邪を引くと聞いたことがあります。モンゴル牧民は家畜の乳搾りをして発酵食品を作りますから、雑菌には敏感なはずです。それを体験的に知った上で、この程度までは大丈夫と知っているはずです。第一、この乾燥した国ではカビが生えたり、物が腐るということはありません。着た服はしばらくは着ているのが当たり前のことです。この子の程度は大丈夫ということです。
 子供には独特の匂いがあるように思います。こういう子が近づいてくるとその匂いがして、なつかしいような、愛おしいような気持ちが湧きます。

 日本は湿潤な国だから同じようには行きませんが、抗菌だの脱臭だの言い過ぎで、売らんがためのコマーシャルに乗せられて、神経質な子供を作ることの方がよほど危険だということに気付いて欲しいものです。



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モンゴル8

2022年03月03日 | モンゴル

この写真は最初に紹介したアミナ(左の子供)のお母さんに手をつないで歩く子供たちです。お母さんは研究者で日本にも留学したとても優秀な人です。おとなしくて優しい人で、いつもふんわりとした雰囲気です。モンゴルの草原では日本にいるときとはまるで違う人のように楽しげでした。

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モンゴル7

2022年03月02日 | モンゴル
仲の良い方の二人が草原を走っています。この子らにとっては生まれてからずっと見慣れた景色なのですが、こうして日本で写真を見ると、なんと広いことか、とため息の出る思いです。左の女の子の頭のところに見えるゲルでも1キロくらいありそうです。この日はやや曇天ですが、それでも遠くの山がよく見えます。天気のよい日ならくっきりと見えます。


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モンゴル6

2022年03月01日 | モンゴル
中の良いいとこはいつも笑っていますが、お姉ちゃんのこの子がいると穏やかでありません。見るからに勝気な目つきですが、負けず嫌いなので必ず揉め事になるらしく、そこで一歩も譲らないので喧嘩になっていました。


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モンゴル5

2022年02月28日 | モンゴル
この子たちはいとこ同士で仲良く遊んでいます。大きい子はお母さんになっておんぶし、小さこは赤ちゃんになったつもりなのでしょうか、なんでも遊びにな流ようです。
大きい子が小さい子の面倒を見るというのも、私たちが子供の時はもっとあったような気がして、懐かしさを感じます。

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モンゴル4

2022年02月27日 | モンゴル
大きい方の子は小学4年生くらいだと思います。しっかりしていておおらかな感じでした。この時は、子ウシを別の場所に移動させていました。子供とはいえ、ウシは大きく、力もあります。でもこの子は飴玉をしゃぶりながら、力も使って動かしています。実にたくましい。


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