先週のルネサンス・リュートコンサートが終わったので、現在アッティオルバートに楽器を切り替えています。前に書いたようにサム・アウトサイドに切り替えたので特別な練習をする必要はありませんが、弦長が7cm長くなったのと弦幅が狭くなったのでその分は慣れる必要があります。
少し前にアッティオルバートの6コース以下を巻き弦に交換していましたが、7コースの弦がよくありません。振動不良でローポジションのフレットを押さえるとビビリまくります。音程もだめです。
新しいのを注文しようと思ったのですが、ひょっとして昔の巻き弦で使えるのがあるかもしれないと探してみましたら、上手い具合にありました。
ピラミッドの真鍮巻き線1021番です。昔のパッケージです。Made in West Germanyと書いてありますので少なくともベルリンの壁崩壊以前に製造された弦ですが、きちんとパッケージングされて保管されていたので、ほとんどさびている箇所はありません。弦長64cmの7コースに張ると張力は2.84kgでぴったりです。実はこれを張る前に在庫弦からAquilaのタイプDの銅巻き弦を3本張ってみましたがいずれもペケ。4本目にしてこの弦を選びましたが、30数年以上前(ひょっとして50年近く前かも知れません)の弦が何とオーケーでした。
写真ではわかりにくいですが、7コースだけ少し色が違います。
私もリュート弦については、値段も高いですし、以前ほど在庫をたくさん抱えてるわけでないので悩ましいです。
まあ切れるか、音の音質、ボケ感、年数で総合的に判断して交換しますが、使えるだけだけ使うようにしています。
反対にエレキ弦は錆びか、ボケかです。在庫も豊富で値段もそんなにしないですし、まあどうでもいいという感じです。
でも、リュート弦は基本、輸入品ですから今後のさらなる物価高騰、製造メーカーの倒産など、どんな事由で滞るかわかりませんし、できるだけ在庫を機会をみて入手しておこうとは思っています。
それともうひとつの心配は、修理維持できる製作家が日本国内でいなくなってしまうことです。
数えるほどしか日本におられませんし。
クラシックギター製作家で、膠を扱える方なら、割れ修理は可能でしょうが、それでもリュートの構造、特性、歴史等にも見識あるほうが望ましいでしょう。
まあ、心配事は尽きませんが、サプライ網は各方面、しっかり維持してほしいものです。
>これはラッキーでしたね。... への返信
弦にフレットに関しては今まで国産はありませんでしたし、製作家に関しても昔から数少なかったですから、それほど気にはしていません。
塗装に関しては力量ギターギター製作家だったら、湿気でうけたダメージの修理は上手にやりますよ。