リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ヒップホップ禁止令!?

2024年06月14日 12時15分36秒 | 日々のこと

東京都内の中学校でヒップホップ禁止令が出たそうな。なんでも文化祭や体育祭のときに同校のダンス部がヒップホップダンスを披露してきたのが、昨年度は禁止になりヒップホップダンスではなく創作ダンスをやるようにお達しが出ていたとのことでした。

え?今の話?60年以上前の話ではないんですよね?(もっとも60年位前はヒップホップは存在してませんでしたが)昔もエレキやビートルズの音楽に対して学校が制限を加えるというような話はありましたが、ヒップホップってとっくに世の中に認知されて久しいですから禁止令は時代錯誤な話です。私が中学生の時代は、エレキやビートルズなどの音楽はまだ世の中に認知されてはいませんでしたが、学校は寛容でした。

校長は新聞の取材に「ダンス部は運動部なので公式の中体連(日本中学校体育連盟)の大会を目指すべきだと思い、創作ダンスに変更した」とおっしゃっていますが、この中体連がクセモノでしょう。部活動の問題が言われて久しいですが、この中体連こそ諸悪の根源です。これが出世とか評価とかのいろんな利権と結びついていますので、なかなか解体できないでいます。そもそも学習指導要領には曖昧にしか位置づけされていないものがないものにどうしてこんなに力を持っているのか不思議です。※

件の校長先生は中体連オリエンテッドの方で、文化的な認知力・理解力は低い人なのかも知れません。職員会は民主的に運営されていたのでしょうか。まさか若い職員も含めて全て校長先生レベルの人ばかりだとはとても考えられません。このことはなんか古い時代の話を思い出させます。そして学校改革という泥沼の深さを感じさせます。

 

※部活動は学習指導要領には教育課程外の活動として位置づけられています。総則にも明記されています。しかし誰がどういうふうに指導するのか曖昧なままで、要するに現状を追認あるいはお墨付きを与えたに過ぎません。実は平成10年告示の学習指導要領までの総則には部活動に関しては明記がありませんが、平成21年の学習指導要領の総則から明記されるようになったという経緯があります。平成10年以前の学習指導要領には教育課程内の部活動が週1コマ設定されていましたがそれは廃止されています。


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2 コメント

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Unknown (やまねこ)
2024-06-15 08:38:14
こんにちは。
そんなことがあったのですか。
ヒップホップって、70年代くらいだったか、そんなに珍しいこともない、昔からあったもんです。その頃は、ハードなエレキ音楽も日本に入ってきてましたし、50年前とはいえ、黒人文化の象徴のようなノリで現代でも違和感のない普通のダンスでしょう。
まあ、私もその時分はヤンチャの最盛期でしたし、海外の一部のプレーヤーのようにエレキを舞台で燃やしたり投げたり破壊する過激な事は真似しませんでしたが、かなりハードなロック音楽も存在感をもって迎えられていたと思います。私の先輩格の人らは、ちょうどテケテケと呼ばれるサーフミュージックにはまる世代ですが、私はむしろ英国、アメリカから輸入された真空管アンプを爆音で歪ませる音楽に傾倒したものです。
それは置いておくとしても、どうしてヒップホップ禁止なのか不思議ですよねえ。
ラップ音楽にしても現在は一定の存在感を持っていますしね。
 若い人の感性を大事にした多様な文化を尊重する寛容さが日本には不足してますね。
昭和の固い化石化した思考では、どうもですね、、、。
いずれ組織等の幹部も世代交代していくでしょうし、変わっていくのでないかなと思います。
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re (nakagawa)
2024-06-15 16:44:24
今回の件を若者文化の無理解という視点からではなく、部活動・中体連の問題という視点から見てみました。もうかなり前ですが現場に長くいた経験から、かなり根が深い問題だと思いました。
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