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まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。

まず、杯の内側をきれいにせよ。そうすれば、外側もきれいになる。
(マタイによる福音書23章26節)

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『直観力』(読書メモ)

羽生善治『直観力』PHP新書

将棋の羽生さんのエッセイ。

第一線で活躍し続ける永世名人の言葉は深い

特に印象に残ったのは次の箇所。

「いつも、「自分の得意な形に逃げない」ことを心がけている。戦型や定跡の重んじられる将棋という勝負の世界。自分の得意な形にもっていけば当然ラクであるし、私にもラクをしたいという気持ちはある。しかし、それを続けてばかりいると飽きがきて、息苦しくなってしまう。アイデアも限られ、世界が狭くなってしまうのだ。人は慣性の法則に従いやすい。新しいことなどしないでいたほうがラクだから、放っておくと、ついそのまま何もしないほうへと流れてしまう。意識的に、新しいことを試みていかないといけないと思う」(p. 165)

同じことを吉本ばななさんが言っていたのを思い出した。

「ある程度の年齢になると人間は得意なことに逃げるようになるんです。そうすると得意なことがだめになっていきます。上手くいかないことを得意なことで解消するというサイクルに陥ってしまうと、得意なことが得意でなくなっていくし、楽しくなくなってしまいます」(『おとなになるってどんなこと?』ちくまプリマー新書, p.119)

それぞれの人には「強み」があるが、その「強み」に逃げると成長が止まってしまう。

つまり、新しいことに挑戦して「強みを伸ばす」必要があるのだろう。

得意なことを深める」ことが大事になる、と感じた。



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『ボーン・アイデンティティ』(映画メモ)

『ボーン・アイデンティティ』(2002年、ダグ・リーマン監督)

中身はなくてもスカッとする映画を探して『ミッション:インポッシブル』を観たが、つまらなかったので『ボーン・アイデンティティ』を観ることにした。

作戦に失敗したCIAの殺し屋ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)と、彼を消そうとするCIAとの闘いを描いた作品。期待どおりの「ハラハラドキドキ度」で大満足。

ただし、封切で観たときの「中身がない」という印象は変わった。

組織と個人の相克」「組織内の政治的駆け引き」「自分の正体がわかる怖さ」など、いろいろな要素があって「思ったより深い映画」であることが判明。

『グッド・ウィル・ハンティング』で脚本を書いたマット・デイモンが、単なるアクション俳優になってしまったことを残念に思っていけれど、少し見直した。

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あなたに感謝をささげます。神よ、あなたに感謝をささげます。

あなたに感謝をささげます。神よ、あなたに感謝をささげます。
(詩編75章2節)

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『雪の轍』(映画メモ)

『雪の轍』(2014年、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督)

舞台はトルコのカッパドキア。資産家の元俳優アイドゥン(ハルク・ビルギネル)は、若い妻ニハル(メリサ・ソゼン)と出戻りの妹ネジラ(デメット・アクバァ)と一緒に住んでいる。

初老にさしかかった主人公のアイドゥンは、作家として文章を書いているのだが、博識ぶった自己中心的な男で、とにかく見ていてイライラする。このDVDを借りた後に、映画が3時間16分もあることに気づき後悔した。

全編にわたり、妹や妻との言い争いが続くため、拷問を受けているような気持ちで観ていたが、少しずつ面白くなってきた。

特に凄かったのは妹ネジラとの口喧嘩。

薄っぺらな記事なんか書いて、自分をごまかしてないで、自分がすべきことをしなさい」と攻撃してくる妹に対して、「俺の家に寄生して、何もしていないくせに偉そうなこというな」と反撃するアイドゥン」。このやりとりが10分以上続くのだ(よくセリフを覚えられたなと思った)。

ちなみに「人生とは、自分を生きることよ」というネジラの言葉は響いた。

妻ニハルとも上手くいかないアイドゥンは自業自得なのだが、ここまでひどくないにしても、多くの男のなかにアイドゥン的な要素があるような気がして、この映画にある種の普遍性を感じた。

観終わってみると「名画」であることがわかった。




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