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ベテランの弱点

生産現場で積極的に取り組まれている「技術継承」の問題。JFEスチールでは、個人や職場毎に求められる能力を200~300項目設定し、習熟度を5段階で測定しているという。

⑤は後輩や部下の指導ができ、トラブル対策や原因究明ができるレベル、③は定常作業を一人で安全にできるレベルである。目標設定に対して成果を評価し、次なる目標を再設定するのは半年ごとに作業長が担当する。

こうした取り組みが管理強化として受け止められるのではないかという危惧に対して、同社の藤原労政部長は次のように答えている。

「むしろ動機づけに役立っている。現状と目標が明確になることで教える側も教えられる側もモチベーションが工場していると聞いている。ベテラン従業員にとっても思わぬ弱点が浮き彫りになるというメリットもある。」

ベテランから若手への技術継承の取り組みの中で、ベテランの弱点が見つかるという点が面白い。こうした試みを、生産現場だけでなくサービス業の現場や間接部門で実施すると、職場力が良く見えてくるのではないか、と思った。

出所:日経産業新聞2010年7月7日
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