goo

『ビヨンド・エジソン』(読書メモ)

最相葉月『ビヨンド・エジソン:12人の博士が見つめる未来』ポプラ社

日本をリードする12人の科学者を紹介した本である。

アフリカの睡眠病、地震、ウイルス感染、黄砂、人間とコンピュータの対話、アルツハイマーなどなど、彼らの研究テーマは、世の中の問題と強く結びついている。

本書を読んで感じたことは、自然科学の世界で定職に就くことは大変であること、そして、彼らが世界の研究者と戦っていること、である。

同じ研究者として、次の言葉が心に残った。

・「好奇心を持ち続け、チャンスを逃すな」(2章)

・「まず家族があって、それから仕事です」(3章)

・「一番いけないのは、研究を中絶すること。何でもいいからとにかく研究を続けなさい。」(5章)

・「人間は流されるように生きていくものだから、(大学に)呼んでくれる機会には乗るべきだ。」(7章)

・「会議やミーティングは、アイデアの交換をして発展させていく場である」(9章)

・「他人がやれることは他人に任せ、誰もやらないような難しいテーマに挑戦しなさい」(10章)

・「日本人がユニークな研究を発表すると、だいたい海外の研究者から叩かれるんです」(12章)

・「全部はぎとったところにこそ人の命の価値はある」(12章)

全員に共通していたのは、「自分ならではの、自分にしかできない研究テーマ」を持っていること。自分の関心や興味を大事にして、戦い続ける。研究者だけでなく、ビジネスの世界でも同じだな、と思った。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )