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2段ロケット理論

五輪ハンマー投げで金メダルをとった室伏広治選手のお父上である室伏重信さんは、息子の指導について次のように述べている。

「彼が若い頃に、基礎は教えました。一定レベルまでは、その方が早く到達するからです。でも、その後は広治が自分で考えて練習しました。2段ロケットみたいなもので、最初はコーチの指導でドーンと立ち上がりますが、その先は自分の力で上昇していくしかないんですね。考え抜いて、より高いレベルに到達する方法を編み出していく。コーチが口を出せば、選手はアイデアを出そうとしなくなってしまう。」

「2段ロケットみたいなもの」というたとえが絶妙だと思った。師匠について基礎を学ぶことが1段目のロケットだとしたら、2段目のロケットは「自分で自分を鍛える」ことにあたる。

重信さんは「私は教えていないんですよ」とおっしゃっているが、1段目のロケット(基礎の教え方)と、その後の「見守り方」が優れていたのではないか、と思った。

出所:「「指導を受けない」効果 鉄球が教えてくれる」日経ビジネス2010年5月24日号118ページ。
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