2021年12月4日のブログで、箕面市止々呂美(とどろみ)のゆずの収かくを手伝う「ゆず収かくサポーター」として、収かくを体験した様子をお伝えしました。
そのブログでもお伝えしたように、収かくされたゆずはそのまま出荷されるだけでなく、「ゆず果じゅう」や「ゆず皮スライス」などに加工してから出荷されます。
今回は、そのゆずの加工の様子をお伝えします。
箕面商工会議所(みのおしょうこうかいぎしょ)では、止々呂美(とどろみ)のゆずを箕面市のブランドとして全国に発信する「ゆずともみじの里・みのおプロジェクト」を実ししています。
このプロジェクトでは、収かくされたゆずを、果じゅうやペースト、皮スライスに加工して冷とう保存したり、皮スライスをさらにフリーズドライ加工してから粉末にしています。
冷とうしたり、粉末にして長期間常温で保存可能にすることで、収かくする時期だけではなく年中いつでもはん売できるので、いろいろな事業所でゆず商品の開発を進めやすくしています。
(「ゆずともみじの里・みのおプロジェクト」のくわしい内容は、箕面商工会議所のホームページ(外部リンク)をごらんください。)
給食で人気の「ゆずゼリー」も、このプロジェクトから生まれた製品です。
(学校給食専用商品なので、このゼリーを食べられるのは箕面市の小・中学校に通う人だけです!)
ゆずの収かく作業は、例年11月中じゅんから12月中じゅんごろ。
その1か月間は、週2回収かく作業、週4回加工作業と大いそがしで、毎年約10~12トンの収かく量のうち、9トンを加工するそうです。
ゆずは収かく後、皮も使用する「優等品」と、果じゅうのみ使用する「規格外」に分けられ、「止々呂美(とどろみ)ふるさと自然館」に運ばれます。
自然館の中の加工室では「止々呂美(とどろみ)ゆず生産者協議会」のかたが、ゆずの加工作業をされていました。
この日は、ゆずが12kg入ったコンテナが63個もありました。
これを1日で加工するそうです!
すごい量ですね。
加工室の中は、ゆずのさわやかな香りでいっぱい!
まずはゆずをきれいに洗います。
洗った後はザルに入れて、写真の右側のようにゆずに強い風をふき付けて、表面の水分をふき飛ばします。
次に、この機械でぎゅっとつぶして果じゅうをしぼります。
しぼった果じゅうを決まった量ずつはかって、ふくろに入れます。
専用の機械で「真空処理」(ふくろの中の空気をぬいて、ぴったりとふくろの口を閉じること)をします。
その後、せん度が落ちないように冷とうして保存します。
果じゅうをしぼった後の皮は、ひとつひとつ手作業できれいに中に残った果肉やうす皮、種などをスプーンで取り除きます。
皮の茶色く傷んだところを、これまたひとつひとつ、ハサミやナイフできれいに取り除きます。
「スライサー」という機械を使って、はば3mmにスライスします。
(右からきれいになった皮を入れると・・・)
(左からスライスされた皮が出てきます!)
スライスした皮を、決まった量ずつふくろに入れます。
これも真空処理して、冷とう保存します。
この皮は、マーマレードの材料にもなるそうです。
この日の加工作業にはありませんでしたが、皮をはば1.5mmにスライスしてからフードプロセッサーにかけてペースト状にした「ゆずペースト」も、同じようにふくろに入れて冷とう保存されます。
ゆずの皮をフリーズドライ加工して粉末にする「ゆず粉」は、別の場所で加工作業がされているそうです。
果じゅうをしぼった後の皮から取り除いた果肉やうす皮、種も、捨てませんよ!
これらを使ってスキンケア商品などの開発を進めている事業所へ出荷します。
見学中、箕面商工会議所のかたが加工室に来られました。
「こんなゆず商品もできたよ!」と見せてくださいました。(おいしそうなドレッシングです!)
このように、手作業で丁ねいに加工された「ゆず果じゅう」や、「ゆず皮スライス」「ゆず皮ペースト」などの加工品を使って、箕面市内の事業所のみなさんが「ゆずマーマレード」「ゆずドレッシング」「ゆずうどん」「ゆずケーキ」「ゆず石けん」など、箕面のゆずを使った製品を開発されています。
みなさんの近くのお店でもはん売されていますよ。
どんな製品が、どこのお店ではん売されているのかは、箕面商工会議所のホームページ(外部リンク)をごらんください。
止々呂美(とどろみ)のゆずは、収かくにも加工にも多くの人が関わって、私たちのもとに届いています。
今回、収かく体験や加工場の見学をさせていただいて、その大変さを実感しました。
箕面市自まんの特産品である「止々呂美(とどろみ)の実生(みしょう)ゆず」、大切に守っていきたいですね。