箕面市の学校栄養士は、月1回程度、給食に野菜を納入してくださる農家さんの畑をたずねて、いろいろなお話をうかがっています。
1月中じゅん、新稲(にいな)地区にある農家さんの畑を訪問しました。
畑には、収かくを待つばかりのだいこんやかぶ、ねぎ、はくさい、キャベツが並んでいて、そのすぐそばに、春の収かくに向けていろいろな種類の作物が育っていました。
その中から、いくつか野菜をしょうかいします!
〈だいこん〉
青々とした葉っぱがとても元気なだいこんは、10月に種を植えたものです。
約1㎏の大きさのだいこんが80本くらい収かくできるそうで、1月の給食にも入れていただいています。
だいこんというと、畑では土の表面を境に、地上には葉っぱが出ていて、地中に白い根があると思っていませんか?
実はだいこんやかぶは、育ってくると白い根の部分がニョキニョキと地上に出てくるそうです。
写真のだいこんは、20cmくらい根の部分が顔を出していましたよ!
実際に畑に行くと、新しい発見がありますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3c/f7/6c50d922b4368e5a5aefdadbfb33ab87.jpg)
さて、そのおとなりには・・・
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/7e/7f5dbb48fc889d4789642f109cb5a361.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/02/c371195d4c8b9f75b2992575d7fa72d5.jpg)
(大きさがわかるように、ボールペンを横に置いてみました)
ドッジボールよりも大きいかも!
絵本に出てくる「大きなかぶ」?
いいえ、かぶではありません。
大きくて丸い形をした「聖護院(しょうごいん)だいこん」というだいこんです。
聖護院(しょうごいん)だいこんは、京都府で明治以前からさいばいされている「京の伝統野菜」(「京野菜」とも言います)のひとつとして有名で、ふつうのだいこんに比べ、やわらかくてあまいのが特ちょうです。
ぶり大根やおでんに入れるとおいしい、と教えていただきました。
〈「みずな」と「みぶな」〉
ツンツンとがった葉っぱの「みずな」。
これも京都生まれの京の伝統野菜のひとつで、関東では「京菜」とも呼ばれます。
今では全国で食べられていますが、昔は主に関西で食べられていた野菜で、大阪の郷土料理のひとつに、くじらとみずなをいっしょに食べるなべ料理「ハリハリなべ」があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/aa/2e91409e3a991066c8501268ad5e61e6.jpg)
おや?
みずなとよく似ているけれど、葉っぱがとがっていないものがありますね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/ba/4f2075bd31430f6983a0f63292a974c3.jpg)
これは「みぶな」といいます。
「みぶな」も「みずな」の品種のひとつです。
京都の壬生(みぶ)という地区で生まれた野菜なので「壬生菜(みぶな)」と名付けられました。
もちろん、みずなと同じくみぶなも京の伝統野菜のひとつです。
みずなと同じように食べられますが、少しピリッとしたからみや苦みがあるので、つけ物にすることも多いようです。
〈はくさい〉
畑では、こんな風に育っています!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/08/cd292c369a8baa49c7b08405ca2a3fd9.jpg)
たくさんの外葉に守られて、中心に葉っぱが重なった丸い部分(「結球(けっきゅう)」と言います)ができます。
お店で売っているのは、この葉っぱの内側にかくれた、白くてやわらかい結球の部分なんですね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/97/32b3069054f86cf79f0134aa6d7473b1.jpg)
〈キャベツ〉
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/62/acc96643f804ba007874c65295f3424e.jpg)
はくさいと同じように、かたい緑の外葉の中に、丸く育っているキャベツ!
あともう少し大きくなったら収かくするそうです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/5f/9e3fdf8388d41429d7e6ec3e2353457e.jpg)
さて、次は春の収かくに向けて育てている野菜です。
〈???〉
これはなんでしょう?
わらを立てたものが、ずらっとならんでいるのですが・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/22/cbcff05fb475aada58443ce41c6f5b69.jpg)
わらのおうちの中をのぞいてみると、えんどう豆がかわいい芽を出していました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/8e/2a7503e3e06cb48285ce4f16b96bc7f3.jpg)
芽を出したばかりのえんどう豆が、寒さでかれてしまわないように、わらでかこってあげるのだそうです。
えんどう豆の周りの茶色いものは、お米をだっ穀した後の「もみがら」です。
土の表面がこおってしまわないようにと、もみがらをかぶせてあります。
米を収かくした後のわらやもみがらが、次の作物を育てるために利用されているのですね。
〈たまねぎ〉
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/8e/1cb91460a73494927fc5a413e13634b8.jpg)
9月に種を植えて、あるていど成長したなえを、畑のうねにしいた「マルチ」という黒いシートにあけた穴に一つ一つ植えかえたところです。
これから寒い冬をたえぬき、春になったらぐんぐん大きくなって、5月ごろに収かく予定だそうです。
「夏の暑いときや寒いとき、水やりや害虫対策など大変なことは多いですが、おいしい野菜を作るためにがんばっているので、好ききらいせずなんでもおいしく食べてくれたらうれしいです。」と話してくださいました。