箕面市の学校栄養士は、月1回程度、給食に野菜を納入してくださる農家さんの畑をたずねて、いろいろなお話をうかがっています。
12月中じゅん、萱野地区にある農家さんの畑を訪問しました。
はくさい、ブロッコリー、きゃべつ、だいこんなどの冬野菜が、収かくの時期をむかえていました。
はくさいは8月ごろ、「ポット」と呼ばれる小さな植木ばちのようなものに種をまき、芽が出てある程度大きくなったら畑に植えかえます。
気温がまだ暖かいうちは葉が広がったままですが、寒くなると「結球(けっきゅう)」と言って、内側の葉っぱがぎゅっと巻いてくるそうです。
葉が巻いた後は内側の葉っぱが増えて、結球部分がどんどん大きくなります。
はくさいのさいばいでやっかいなのは「夜盗虫(よとうむし)」。
その名のとおり夜に出てきて、温かいはくさいの中に入りこみ、葉を食べてしまう虫だそうです。
確かにこの寒さでは、ちょっとだけ虫の気持ちがわかりますね・・・。
ブロッコリーは収かく時期を考えて、植える時期をずらして育てます。
そろそろ収かくができるくらいに大きく育ったブロッコリーと、これからまだまだ大きくなるブロッコリーがありました。
野菜をむだにしないために、一度に同じ種類の野菜を植えるのではなく、いろいろな種類の野菜を少しずつ作って出荷しているそうです。
こちらのうねでは、10月ごろに植えたキャベツが大きくなっていました。
別のうねでは、だいこんがもう収かくできるぐらいの大きさに育っていました。
冬の寒い間はそのままぬかずにおいておくと、2月ごろまでもつそうです。
ブロッコリーやはくさいは、ポットに種をまいてなえを育ててから畑に植えかえますが、だいこんは畑に直接種をまきます。
土の中に小さな穴をあけ、ひとつの穴に2つぶずつ種をまきます。
芽が出て少し大きくなったら、2本のうち1本をぬきます。
これを「間引き(まびき)」といいます。
植えた種が1つぶしかないと芽が出ないこともあるので、こうすることで芽が出ずに困ることがなく、また2本のだいこんが競争して大きくなろうとするのでより元気に育つそうです。
ぬいたほうのだいこんは「まびき菜」として出荷したり、ご家庭で食べたりされています。
訪問した日はビュンビュンと風がふく、とても寒い日でした。
寒さにたえようと、野菜は栄養をたくわえます。
つまりそれが冬野菜のあまみやおいしさに変わるのですが、寒い中での野菜の世話や収かく作業はとても大変ですね。
土がこおってしまうくらい寒い日にだいこんをぬくと、と中でぽきっとおれてしまうこともあるそうです。
冬の寒い日や夏の暑い日も、農家のかたは、おいしい野菜を育てようとがんばってくださっています。
そんな愛情いっぱいの野菜、残さずしっかり食べたい、食べてほしいと思います。
今年も給食でたくさんの箕面産野菜をいただきました。
ありがとうございます。
来年もどうぞよろしくお願いします。