柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

能力

2023-02-11 09:58:24 | Weblog

ダルビッシュが新たに総額142億円で6年契約したそうです。6年先は42歳、球団の信頼厚いというのか、日本のような浪花節はないことでしょうからそれだけの実力ということなのでしょうがそれにしても破格に思います。もっともアメリカの一流プロ選手の相場はそもそもが日本の感覚で考えると破格揃いですが。千賀も吉田も高く売れましたね。日本の10倍ですからね給料が、そりゃ魅力ですわ。まさにアメリカンドリーム。で、思うにダルビッシュの実力です、田中マー君を遥かに凌ぐわけです。マー君はもう大リーグからはお呼びが掛からぬのでしょう、そうわかったから帰ってきたのでしょうから。大リーグに疎いのでどのチームがどうこう知りませんが(ヤンキースが日本で言う巨人なのかくらいの認識です)、ダルビッシュはチームを転々としながら常に先発を張ってきたわけです。そして今次のこの評価。今年がフリーエージェントの年だそうで、球団が引き留めたという形です。クビになってすごすご日本に帰ってくるのがいくらでもいるのに、力量の差能力の差というのは残酷なことです。そう見ると野茂やらイチローやらのすごさですね。

 バートバカラックの死亡記事です。私のような偏った音楽好きでも、映画音楽方面のプロの作曲家として皆が知っている名前でしょう。ヘンリーマンシーニとかと並んで。雨にぬれても、が一番有名ですか。カーペンターズが彼の歌をよく唄ってましたね。改めてカーペンターズ聴き直しましたが、カレンの声はいいですねぇ上手。聞きながら改めて思ったことは、プロの作曲家の違いです。誰と違うかと言えばビートルズを象徴としたプレーヤー自身歌い手自身が作る曲との違いです。プロの作曲家は音楽の基礎を学んで末の人ですね、一方は違う。この違いは大きいのです。これはその昔、タイガースやテンプターズのヒット曲と彼らのアルバムに並んだ自作曲との強烈な落差がこの能力の違いによるものだと気づいたことでした。ヒットするしないはもちろん他の要素の関与も大きいのでしょうが、売れそうな歌、そうでない歌の違いは歴然なのです。少なくとも売れそうな歌をいい歌を作れるのがプロの作曲家。一言で言えばひねり所を知っている、アレンジに技巧を駆使できる、売れ線のツボを知っている。筒美京平が象徴でしょう。ビートルズのヒット曲、ましてや拓郎の曲なんてはきっとプロの作曲家には作れないのでしょう。端的にはタイガースの銀河のロマンス、テンプターズのエメラルドの伝説、改めて聞いてごらんになればいい。あれはすぎやまこういち、村井邦彦が作ったものです。技巧凝らした歌謡曲テイストそのものです。素人にはできません。カーペンターズのバージョンでも同じことが言えます、バカラックの曲と、彼女たちのヒット曲 Sing とか Only yesterday とかとは手触りがちがいますものね。楽器演奏だけの映画音楽と歌詞を載せるボーカル曲とは歴然と違うし、だから音楽の機微(基礎知識技術のあるなし)の深みが違うわけで、その差はビートルズを聴いてるだけではわからない、サザンを聴いてるだけではわからない、時にはコテコテの歌謡曲のイントロや間奏で示されるプロの技巧に唸りなさい、そしてオーケストレイションされた映画音楽に浸りなさいというわけです。合掌。

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