柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

暴挙

2022-02-27 10:49:44 | Weblog

アメリカもNATOもウクライナへは派兵しないと明言してます。ウクライナはNATOの同盟国ではないからです。するとロシア対ウクライナの戦争です、結果は見えてます。見えてますがかつて同じ図柄で物量に大きく劣る大国に敢えて盾突いて破れた国の者とすれば判官贔屓する気持ちはもちろんあって、でもその時と違うのは今次は窮鼠が嚙んだのではなく猫が襲い掛かった絵だということです、正義大義はウクライナにありますか。プーチンが核兵器使用をちらつかせるのは唯一の原爆使用国アメリカへの当てつけでしょうし、それこそ足元を見てのブラフです。ロシア対アメリカ・NATOにはならぬのであれば第三次云々には拡張しないのでしょうが局地戦は続きます。新聞に載る識者の解説にはロシアはこれで味を占めて次はバルト三国へも手を伸ばすだろう、あるいはその東、ポーランドまでとの読みが見えます。そんなに領土が欲しいのか?いや、領土欲ではないだろう、ずるずるNATOの勢力がモスクワに近づくのが嫌なのだろうとの解説も読みましたが、軍事侵攻の末であれば結果は同じことですがね。併合はせずに現政権を転覆させて傀儡政権を樹立させて、の手筈です。これもデジャブ―です、その昔満州国の建設はこのままの手順でしたね。西側の秩序には従わぬ、共通の価値観など知らぬ。露中の態度は誰もがわかってますがこれを説明するにサンモニの寺島さんはプーチンはロシア正教を中心に置いた大ロシア主義の復活(旧ソ連の版図の復活)を目指しているんだと言い、新聞には自国を欧州でもアジアでもない、民族的文化的に多様性を持つ、欧米とは違う概念を持ち多極化した世界を構成する存在だと定義するユーラシア主義を推し進めていると載ります。欧州ともアジアとも違う、とはつまり、欧州でもありアジアでもありということですが、そこで独特の地位を自分たちの秩序で維持したいということです。同じことを習近平が言うてますよ、こっちは一帯一路です。プーチンのこの無理筋のゴリ押しが、欧米西側からの大した反撃も喰らわずに成就した日にはこれは明らかに中国だけでなく北朝鮮も利します。25日26日の各紙社説を読みましたが、国際法、国際社会、国際秩序、国連憲章、国連中心主義の文字がむなしく並ぶ感です。日本の社説で、許されぬ、断固抗議する、暴挙だなんて書いたところでそれこそ屁のツッパリにもならぬことです。むなしく踊る。その感が強いことでした。どう結末つけるんでしょうかその「国際社会」は。「国際秩序」とやらは。

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