柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

技術

2021-07-11 10:22:03 | Weblog

今朝は山形県の大雨の報道がありますが、熱海の山津波が衝撃的だった分他の地域の水害は過小報道の気味です。鳥取島根、広島市内や三原、鹿児島熊本と十分に降っているのに大雨具合への言及が少ないことです。どこでも冠水決壊はあったのですが、観る方も慣れてしまっていますしあれくらいではニュースソースとしての価値が少なくなっているのでしょう。大雨の話題の前振りとしてよく言われるのが、昔も梅雨明けの頃に強く降ったものだがこの頃は‥のフレーズです。昔は梅雨時はしとしと長く降り続いて、に続くのですが、思い出は作り話です、そう勝手に思い込んでいるだけではあるにせよ、今まで漠然とそんなもんじゃと思うていましたが、最近の天気予報の詳細解説が納得させてくれたことでした。梅雨前線が日本列島を覆ったり南下したりする、それが梅雨時期。前線がぐっと沖縄辺りまで南下すると列島には梅雨の晴れ間が広がる。梅雨の中休みなんて呼ぶ。やがて太平洋高気圧が勢力を増して前線を北へ押し上げていく、まず沖縄に梅雨明け宣言が出る。すると(多くは7月初旬)日本列島を前線が通過していく、ここで大雨が降る。沖縄の梅雨明け宣言は日本列島の大雨警告なのだと。線状降水帯なんてのは最近の造語概念です、気象情報データの収集能力の向上に伴って予測や解析も詳細になって行きます。昔にも同じ現象はあったはずですが、最近の新たな困った出来事のように喧伝されてます。昔にはこういうビジュアルな情報として掴めなかっただけです。回数は確かに増えていると素人の肌感覚です。だから・・との地球温暖化論者の説には与せずとも。TVに何度も示される降水帯の赤いエリア、あれが少し南北によれば当地が大被害です。そういう恐怖感は確かに湧きます。でも、今朝のNHKで特集してましたが、あれだけ避難勧告しても実際に避難した人は0.5%だったそうです。800万人が分母、分子は4万人。もっとも分母の勘定は自治体が勧告出した地域の総人口、単なる足し算ですから現実感に欠ける行政数字です。さらに各自治体の避難計画は、全住民を避難収容するだけの施設を確保しているわけではないですね。多くが動くと動いたで収容場所が足りなくなるという事態は今までもいくらも起こってます。メディアがやりそうな数字のいじくりなのですが、行動変容(この言葉も最近よく見聞きします)を促すという大義が嘘ではないにしても極端な数字を示して煽る手法の免罪になりすぎてませんか、です。

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