所用でラグビーW杯三位決定戦も決勝も見逃して、その後録画を見る機会もなくて新聞記事を見るばかりなのですが、決勝で負けたイングランドの選手が表彰式で銀メダルをかけてもらうのを拒んだり、かけてもらったすぐ後に外したりして不興を買っているそうです。当のイングランド(英国)のマスコミが叩いているとか。Good Looser たれと。ラグビーの真骨頂はノーサイドという言葉に象徴されます、あれだけガンガンぶつかり合って戦った後は敵も味方もないのだ、互いを称えあうという精神です。事実どのチームも試合後は、それがポーズであれマニュアルであるにせよ、各人そういう態度を見せますね。でも、イングランドは違った(のでしょう、実際観てないので伝聞です)。これは日本人にもよくわかる理屈です。卑怯な真似をするなはどの時代にも子への躾として、社会通念の根本原則として伝えられてきた文化です。敗れるときも潔く花と散れと敷衍されてきました(と書くとすぐに軍国主義全体主義に繋ぐ向きがいますが、確かにそういう時代もあったのでしたがそうではなくて、処世訓としての意味です)。大相撲でよく言われるように勝って喜ばず(敗者を慮れ)負けて潔く頭を下げる。朝青龍や白鵬がガッツポーズしてよく叱られてました、彼らにはこんな文化がないのでしょう。柔道、剣道、空手等の武道がそうです。高校野球も暫くこの抑制を旨とせよでしたね。今次のラグビーW杯、日本に倣って各国選手が試合後スタンドに向かって一礼してますね、あれも何だかぎこちなくて妙なのですが、連中は面白がってるのでしょう、開催地文化へのリスペクトとでも言うのか。いつかの五輪で表彰台上のアメリカ選手が国旗国歌に対して右手を突き上げてましたね。この手の儀式におけるパフォーマンスは大きな非難批判を呼ぶと同時に様々な読み解釈を生み世論を形成していく端緒となるわけですが、黒人差別華やかかりし頃の全世界に向けての意思表示と今回のイングランドの態度は一緒にはできないにせよ、張本がよく言うように一位じゃないと意味がない、二位も最下位も同じことだという理屈も理解しますが、それと公式の場での行為とは別物であるはずですね。二位は要らない、メダルは要らない。そんな態度をこんな場で見せてどうするんだ?です。試合後に選手たちが皆メダルを預けて次回の金メダルに向けて誓いを新たにした、なんてことならさすがはラグビー大国なんて話になるでしょうがね。と、まぁこれも日本人的感情なのかもしれません。彼らにはない心持ちなのでしょうか。新聞に川淵さんがコメント載せてました、日本の子供たちには真似してもらいたくないと。負けて潔く(花と散れ)と Good Looser とではニュアンスも深みも違うんでしょうね。そこが風土と環境が長年かかって作り上げてきた文化の違いなのでしょう。
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