柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

技術

2019-11-26 13:16:21 | Weblog
やがてこうなってくるのです、検査技術は治療技術の二周三周先を進みます、東芝が一滴の血液で99%の確率で13種のがんを発見できる機器を開発したとの報道です。マイクロRNAを検出する手法だそうです。DNAはもう一般語になってます、遺伝子と殆ど同義語扱いですね。NAは核酸の略、Rはリボ、Dはデオキシリボの略で、DNAが遺伝子の本体、それを翻訳したりその鋳型(情報)を細胞内のンタンパク合成器官に運んだりするのがRNAです。細胞外に漏れ出た微量のがん細胞由来のRNAを検出するという原理です。が、記事によると13種のがん見つかるとはいえそれが肺がんなのか肝臓がんなのかの区別はできないのだそうです。つまり現時点では正常細胞由来のものではない、異常なRNAを検出できるに留まっているわけです。「ある」か「ない」かはわかるけど、それが何かはわからないわけです。定性検査と定量検査というのがありますが、この差に近い。これって、ちょっと怖いですね。この検査でアウトになったら、次はどこの癌かの検索が始まるのです。もっと言えばこんな安易な検査が広がってしまえば、放射線禍下の甲状腺癌やPSAの血液検査で判定される前立腺癌のようにがんの発見率ばかりがどんどん上がる、日本人の癌の有病率が跳ね上がる結果になります。つまり見つけなくていい(放っておけばいい)癌まで探し出してしまうジレンマです。今後の展開ですが、こういう技術はすぐに商品化されますね。必ず売れますから。で、あなた。検査受けたいですか。私はNOです。
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