柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

秘密

2013-11-10 09:51:06 | Weblog
日本版CIAと例えられるNSCの創設が決まってます。秘密警察のイメージですから、大マスコミはこぞって反発します、警鐘を鳴らします、いつか来た道だと。特高の記憶、ゲシュタポ、KGBのイメージ、つまり密告社会、暴力社会、恐怖政治の再来への危惧です。米CIAのイメージがあまり良くないですからね、特に最近はロシアへの職員の亡命あり、ドイツ首相の盗聴騒ぎありで。日本はスパイ天国だそうで、そこに対して余りに無頓着に過ぎてきた反省でもあるのでしょうが、この機関の新設とカップリングの特別秘密保護法への批判も大きいです。この二つ、両輪です、作るなら二つとも要るでしょう。マスコミは知る権利の制限につながるとの総論を振りかざし、朝日毎日系は戦前戦中の言論統制への回帰の危機を煽り、皇国史観につなげ、一般国民も噂話してるだけでしょっ引かれるぞとTVや新聞で脅します。そんな極端なこと起こらないだろう?というような特殊な場面想定です、例えば東京へ越してこようとする人が治安のことを知り合いに尋ねて、たまたまその人が関係者からの話を教える、ここには五輪に向けてこういう警備が敷かれるそうよとか言う、それで捕まるって。そんな噂話を誰が聞いてるの?ですが、実際に取り締まりが激しくなれば密告の怖さが・・ということですが、こういう想定自体が極端です。治安維持法の拡大解釈による特高(特別高等警察)の越権違法行為の横行が「いつか来た道」なのですが、まさかこの時代にそんな仕組みにはなりません。そしてこれが面白いことだと思うのですが、この両法案に反対する面々全てが、情報には機密性の高いものは確かにある、公表にそぐわない、秘密裏に進めなければならぬ案件はある、という前振りをすることです。だけれども、と話を進める常同性(ステレオタイプ)です。つまり、こういう法律を作るな、そんなこと言う(公表する)と反対せざるを得ない、黙ってやれ。わからぬうちにやれ。です。文言にすると、凡百の議員や評論家が声を揃えるように、どこまでが特別な秘密なんだ?という線引きの問題に矮小化されます、聞いてる方がうっとうしいことです。だからこんなこと表沙汰にせずに、公安が今までやってるように隠然たる存在、行為であればいいわけですね。多くの反対有識者達も情報ダダ漏れのスパイ天国では困ると思ってますから(もっとも、反日亡国勢力は違いましょうが)。その方が怖いですよ。町村さん(この法案の急先鋒だそうです)が国会で言ってます、個人の知る権利が国家の安全に優るモノではないと。その通り。国あっての国民生活だという順番を違えてはなりません。朝日には民主主義の原理と相容れぬとの記事です。民主主義かぁとうんざりすることですが(話を大仰にするのが常套その一ですから)、こうあります「国家の秘密は、公開の討論を基礎に置く民主主義の原則と相いれず、人権保障の原則とも両立しがたい」。民主主義の原則ですか。議院内閣制との整合性はどうなんでしょうね。全国民に向けて全情報を公開するという建前がどれだけ有用なのでしょうか。民主主義というガタイだけ大きな単語にごまかしている、いつもの総論による曖昧化です。大上段の法案反対論への反対論でした。
 天皇陛下に手紙を手渡した山本太郎議員の釈明を聞きます。陛下のご宸襟を悩ませたことは痛恨の極み云々と言うてました。おいおい、誰に聞いた?どこから引っ張ってきたそんな特殊な(天皇陛下に対する正しい)丁寧語を。なんともアンバランス。天皇陛下に対する敬意から一番遠い所に居るような男から、ご宸襟を悩ませるなんて言葉が出るとは。これも非難批判の矛先を鈍らせようとするパフォーマンスだとは知りつつ、この野郎と思いつつ、でもひょっとしてこの男、天皇陛下に対しては普通の感覚を持っているのか?とも思ったりして。違いましょうねぇ。
 島倉千代子、死亡報道です。あの真似のできぬようなビブラート。普通に(森進一がやるように)語尾を揺らすのではないです、この人のは。揺らしながら唄うのです。美空ひばりが陽なら、この人は昭和女歌手の陰の部分を担ったとの評価が多いです、つまり美空ひばりとの比較。岩谷時子が亡くなった時に、越路吹雪を表現するに、昭和歌謡の太陽の部分が越路吹雪、月の部分が美空ひばりとの比較がありました。ううむ、これも面白いことですね。相手が誰であっても一方の雄(この言い方おかしいですですね、雄じゃないですから、華、時代のシンボル)として並び称されるのが美空ひばり。如何にこの人がトップに君臨してたかを物語ります。そして相手によっては陽にも陰にも、太陽にも月にもなれる力量。他人の記事を書くうちに知らず賞讃されている存在というのも凄いことですわね。で、ご当人。愛のさざなみはリアルタイムで聞いてましたよ。ハマクラさんの全盛期です。洒落た歌じゃのうと思ってました、覚えてます。でも晩年はTVで唄うに声が出ぬ、音程とれぬで可哀想でしたね。今、東京だよ、おっかさんの昔の映像(声)を聞いて、涙が出ました。うまいや。合掌。
コメント
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