柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

民草

2010-11-03 09:29:33 | Weblog
召還と一時帰国とはやはり違うんでしょうね。離婚と別居、実家へ帰りますとが違うように。おかしな比喩でしたが、駐露大使が一時期帰国するそうです。露大統領の国後島訪問への対抗だそうです。こういう題材の時には産経新聞の考え方の方が正しいと思うのですが、こうです、鼻息の荒いのは前原外相だけで、官邸には(つまり菅、仙石には)それへの理解はない。菅さんの頭の中は今月の横浜でのAPEC首脳会議開催のことでいっぱいだ、そこでの中国主席や露大統領との会談で握手すれば事が済むなるなんて思ってる。仙石らの事なかれ主義は周辺国に見透かされている。理不尽な圧力に正面から抵抗する前原氏への中露包囲網はジワジワと縮まっている。任命権者である菅さんがどんな態度で両国に臨むか。この一点だけが問われている、と。この見方がきっと正しいんでしょうね。友好の友愛のではやられっ放しなんだと中露がしっかり教えてくれてます。この政権の中では前原さんしかいないもんだから、産経新聞や保守系の論者達がこの人を持ち上げるのですが、先日の「何でも言って委員会」で、よくTVに露出する元官僚がばっさり斬ってました、政権の中での三バカは誰だ?と問われて、菅、仙石、前原と言ってました。何故前原?(あとの二人はよくわかるけれど、という前提です)と重ねられて、「ええかっこしぃ」で何も残してない、言うだけの人だからだと答えてました。ま、本人の好き嫌いも十分に加味されてのことではありましょうが、その前原さんを産経新聞は十分に評価してます。強硬論ぶちあげるのがこの人だけだからでしょうが。自民党も、昔は韓国相手の発言で何人も大臣の首切ってきました。そこに根っこがあるのでしょうが、例えば中露が前原切ったら今まで通りに戻してやるなんて言ってきたら、ホイホイ切るんでしょうな菅さん。首脳会議で握手もしてやる、華を持たせてやるなんて囁かれたらイチコロなんでしょう。結局自民党並みどころかその数倍政権担当能力なるものがなかったというわけです。福田さんと大連立しようとして、味方の反対にあって代表辞めた小沢さんのあの時の捨て台詞、民主党は未熟であり能力がないという見立ては全く正しかったのでした。国を守る、維持する、保守するという気概も意思もないのですね。二言目には戦争責任を持ち出して異論を封じ込めようとする考え方では、中露の思う壺なのです。平和裡の領土侵略を獲られる方が促進しているんです。はいどうぞと差し出してる。叫び噛みつき抵抗してこその外交です。日中友好協会同士の諍いではないのです、領土問題と言う国家の国家主権根幹の問題なのです。この二人にはその意識が全くないのでしょう。毒入り餃子とかレアアース問題と同じ、単なる煩件という扱いなのでしょう。それはつまり考えたくないということであり、国を守るという考えがないということであり、この二人は所詮何でも人の所為にして社会の所為にして身を処してきた左翼であるというこれとない証明であるわけです。不全感。不燃焼感。近衛首相が中国戦線の収拾をつけられず、一方でアメリカ始めとした列強国からの兵糧攻めを甘受するばかりという、右にも左にも行けない閉塞感、しかし何とかしないと資源のない日本は沈むばかり、そういう時代があったのです。似ていると思います。東条英機が現れるか否かではあるのですが、こういう非常時に多くの人間を引っ張れるのは強い言葉か権威です。今更天皇陛下が直接お言葉を発せられることはないでしょうし、浩宮(皇太子)になってもとても想像できません。なればヒットラー並みの、粒はうんと小さいですが小泉純一郎で証明されたあの熱狂ですか。強い言葉。私たちが待っているのはこれじゃないんでしょうかね。あれこれの言い訳や小賢しい小理屈ではなくて、強い言葉。いかがですか。
コメント
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