ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ゲヴュルツトラミネール100%のオレンジワイン@ブルガリアNO.1ワイナリー?

2021-10-18 21:51:32 | ワイン&酒

本日は、久し振りに大きなワイン試飲会に出かけてきました。

都内で開催され、29社が出展した「Wine Complex International 2021」

 

国はさまざまで、興味を惹かれたワインがたくさんありましたが、今回わたしが一番感動したのは、ブルガリアのオレンジワイン

 

右)ROSS-IDI  Orange 2019 (Bulgaria)

 

妻Rosie &夫 Eddie=ROSSIDI(ロシディ)で、2005年設立、2008年が初リリース。

若い夫婦の若いワイナリーです。

 

まずゲヴュルツトラミネール100%で、というセパージュが珍しいのでは?と思いました。

ゲヴュルツはライチなどの華やかな香りを特徴としていますが、このワインの香りはとても控えめで上品。

それよりも、味わいのおいしさに引き込まれます。

これ、辛口ワインです。

なめらかな果実味で、コク&うまみがあり、全体のバランスがとても良く、素直においしいと思えました。

 

オレンジワインは、独特な風味のものもありますが、ロシディのオレンジワインは、果実味がエレガントでピュア。

すーっと口の中に入り、旨味の乗った果実味が口の中でなじみながら広がり、ゲヴュルツから来るふわりと軽快な余韻が長く続きました。

 

 

どうやら、ワイン界の重鎮が絶賛しているワイナリーみたいです。

ブルガリアは何年か前に取材に行きましたが、このワイナリーのことは気付きませんでした。

その頃はまだ頭角を現していなかった時期だったのかもしれません。

ブルガリア東部のスリベン地域だそうで、次回はぜひ訪問リストに入れたいです。

 

アルコール度数13.5%。

容器はガラス瓶ではなく、陶器っていうのもこだわりのようです。

※輸入元参考価格:4,200円(税込み4,620円)

 

 

左)Villa Melnik ORANGE 2020(Bulgaria)

上の画像で左にあるオレンジのラベルのワインは、別生産者のオレンジワインです。

生産者は、世界のベストワイナリー39位に選ばれたという「ヴィラメルニック」

ソーヴィニヨン・ブランと、地場品種ケラツダのブレンドです。

ロシディは旨味が強いオレンジワインでしたが、ヴィラメルニックの方はマイルド系なので、オレンジワインが初めての人も抵抗なく飲めると思います。

アルコール度数も12%とやや低め。

※輸入元参考価格:3,200円(税込み3,520円)

 

 

ROSS-IDI  Gewürztraminer 2020

 

こちらもロシディのゲヴュルツトラミネール(100%)ですが、オレンジワインではなく、クリーンな辛口白ワインです。

発酵は天然酵母、熟成はステンレスタンク6カ月。

フレッシュでジューシーな白ワインで、これもゲヴュルツトラミネールの華やかな香りは控えめに抑えられ、柑橘類や白い花のアロマの方が多く表現されています。

 

醸造テクが上手なのは間違いないですが、ブドウ自体が質が高いのではないでしょうか?

上で紹介したオレンジワインもゲヴュルツトラミネールで、この生産者はかなりゲヴュルツに注力しているように思えます。

仏アルザスの標準的なゲヴュルツトラミネールを買うなら、ブルガリアのロシディのゲヴュルツは非常に魅力的に感じるでしょう。

※輸入元参考価格:2,700円(税込み2,970円)

 

 

ROSS-IDI  oEnophile  Rubin & Syrah 2019

 

ブルガリアの交配品種ルビン(シラー×ネッビオーロ)50%とシラー50%をブレンドした赤ワインです。

果実味がとてもキレイで豊か。完熟フルーツのフルーティーさ、ベリー類のチャーミングなアロマと、バランスよくまとまっています。でも、ボディがとても伸びやか。

このワインは、使えるシーンが多いんじゃないでしょうか。

※輸入元参考価格:2,600円(税込み2,860円)

 

ROSS-IDIは、オレンジワインも、白ワインも、赤ワインも優秀!

ワインのセンスがいいな、洗練されてる、と思いました。

手に入りやすい価格帯の上質ワインとして、「ブルガリアのロシディ」の名前はぜひ覚えておくことをオススメします。

 

輸入元:トラキアトレーディング

 

コメント (2)
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