初めてオンライン飲み会をした話を書きましたが、その時に飲んだワインが、予告していた「レ・ヴォルテ・デル・オルネッライア」です。
「レ・ヴォルテ・デル・オルネッライア」は、スーパータスカンとして知られる「オルネッライア」のサードワインで、メルロ、サンジョヴェーゼ、カベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドした赤ワインです。
これに合わせる料理の定番は、もちろん「肉」です。
ワイナリーのサイトでも、さまざまな肉に加え、生ハムやサラミ類などとのペアリングが紹介されていました。
私も、手作りハンバーグに合わせるつもりでしたが、スーパーに買い物に行くと、
ブリが安い!
LE VOLTE × ブリの刺身
これを試してみない手はありませんよね?
LE VOLTE DELL' ORNELLAIA 2017 (Italy, IGT Toscana)
オルネッライアはトスカーナ州ボルゲリにあり、海に非常に近い場所です。
代表ワインの「オルネッライア」(カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドのブレンド)と、セカンドワインの「セッレ・ヌオーヴェ」(メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェルド、カベルネ・フランのブレンド)の原産地呼称はDOCボルゲリですが、サードワインの「レ・ヴォルテ」(メルロ、サンジョヴェーゼ、カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンド)はIGTトスカーナです。
レ・ヴォルテはメルロが主体なので、早くから楽しめるスタイルになっていますが、そこにサンジョヴェーゼのイキイキとした酸が加わることで、なめらかでジューシー感のあるワインに仕上がっていました。
開けたてのレ・ヴォルテに、「ブリの刺身」(しょうゆ、わさび)を合わせてみると、悪くありません。
しょうゆとわさびを付けたブリにオリーブオイルをたらしてみると、この方が断然合う!
ブリにはもともと脂がありますが、オリーブオイルがしょうゆとわさびのつなぎとなり、よりスムーズにワインと溶け合います。
このワインのタンニンはアグレッシブではなく、まるみがあるので、ブリの脂と反発しなかったのも良かったと思います。
なによりも、サンジョヴェーゼのイキイキとした酸が、ブリの脂と軽快なバランスを取っていました。
ブリとのペアリングが良かったこともあり、オンライン飲み会をしながら、ついつい飲みすぎそうになりましたが、次の日もまた楽しみたいので、なんとか自制(笑)
開けて2日めは、当初の予定通り、「ハンバーグ」と合わせました。
肉詰めピーマンを作った時、中身が残ったのを小判型にして冷凍しておいたもので、豚の挽肉と、やや大きめのみじん切りにした玉ねぎが入っています。
このハンバーグがとてもソフトでジューシーで、2日めになってさらに開いてやわらかみを増したル・ヴォルテと実によく合いました。
ジューシーに焼き上げたハンバーグは、間違いないペアリングです。
これはどうかしら?と、冷蔵庫にあったブルーチーズ入りの6Pチーズとも合わせてみたところ、このチーズもレ・ヴォルテに合う、合う~♪
少しクセのあるブルーチーズの風味とマイルドな塩気がいいみたいですね。
ガツンとした本物のブルーチーズだと、おそらく反発しそうな気がします。
6Pチーズ、いい仕事しました(笑)
まだまだ試したいペアリングのために、ボトルの1/3を死守し、3日めは「すき焼き」と合わせます。
甘辛いタレがからんだすきやきは、肉がブランド牛ではなく、特売肉でも、レ・ヴォルテに文句なく合いました。
抜栓3日めでも、ワインはまだ元気。
初日とくらべると、こなれてしなやかになりました。
しかし、やや雑味が出始めたかもしれません。
とはいえ、レ・ヴォルテを3日めまで残すことは、普通ではほぼありえないでしょうけれど(初日で飲み干してしまう人が大多数?)
2017年ヴィンテージは暑くて乾燥した年でした。
レ・ヴォルテの2017年は、まろやかながら果実味が濃く、力があります。
私がもっともおいしく感じたのは、2日めの状態でした。
抜栓した初日にその状態を求めるなら、よく空気になじませることをオススメします。
アルコール度数13.5%は、ちょうどいいバランスですね
今回、抜栓した初日に、2種類のグラスでの飲み比べ実験もしました。
大ぶりのボルドーグラスと、口がやや狭めのチューリップ型のブルゴーニュグラスです。
メルロにカベルネ・ソーヴィニヨンですから、ボルドー型がよさそうですが、ブルゴーニュ型の方が断然おいしく感じました。
ブルゴーニュ型は液面の面積が大きく、口が狭いので、この形状が奏功したようです。
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言のせいで、シェアできず、ひとりで飲むことになったのは残念でしたが、3日にわたって、さまざまなペアリングやグラスの比較飲みもできたので、よしとしましょうか
(輸入元:日本リカー)