お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

ドイツ映画際で「マサイの恋人」を見る

2006年07月17日 | 映画・演劇・本
 昨日、朝日ホールで「マサイの恋人」を見てきました。

 この映画はドイツ映画際のうちの一本で、上映の前に関係者の舞台挨拶がありました。あんまりこういうのは・・・と思っていましたが、ちょうどこの映画の女性監督と主演男性俳優が来日していて、興味深い話が聞けたのでちょっと得した気分になりました。

 映画は、文明社会に生きる女性と、その両極にあるアフリカのマサイ族の戦士である男性との恋とその破局を描いたものです。(まさかと思うような組み合わせですが実話と言うから驚きです!)はらはらどきどきの、あっというまの2時間でした。

 女性はいわゆる一目ぼれで、それまでの恋人をふり捨てて男性を追いかけ、新たな恋を実らせます。土と葉っぱとで作ったような粗末な家に住み、これまでとは180度かけ離れた生活に飛び込んでゆく勇気(というより無謀さかな)には本当にびっくりします。

 初めは恋人への熱い思いだけに突き動かされていた女性ですが、間もなく文明の
違い、価値観の違いが、日常の一つ一つにあらわになってきて、とうとう破局を迎えるのは予想通りでもありました。

 でも、描かれるエピソードが興味深くて、考えさせられました。特に目新しいものがあったわけではないのですが、彼女の苦しむ思いに同調できました。例えば、女の子の割礼を目の当たりにして、白人の神父の所に訴えに行くのですが「私はここへ来て20年。でも、彼らのこの風習は何百年と続いてる」と諭され、無力感に打ちひしがれます。

 4年間のマサイ族との生活の後、とうとう彼女は一人娘を連れて、帰国の途につきます。二人を寂しげに送るマサイの戦士。彼もまた疲れ果て、4年前の面影はありませんでした。二人の生活は何だったのでしょう?

 同じ地球に生きていても、背景が違う人と人とが理解しあうって容易ではないと思わされた映画でした。

  そんな話を今日ほっとすぺーすで話していたら、Rさんに「ウチの娘に外国人の恋人ができたのよ」と言われ、思わず「ここでもマサイの恋人か!難しいねえ」と言ってしまいました。
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