お気楽ボランティア日記

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「真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝」を読む

2008年08月30日 | 映画・演劇・本
 この本との出会いは・・・不眠症のおかげ?でした。

 ここ数年、寝つきが悪いうえに早朝目が覚める私。NHKのラジオ深夜便を子守歌代わりにスイッチを入れることが多くなりました。

 7月半ば、インタビューの途中から聞くともなく耳を傾けていると、真珠湾攻撃の総隊長だった人についての話で、『ああ、夏だから戦争モノね』と思っていると、驚いたことにこの総隊長(有名な「トラトラトラ」を発信した人)が、戦後回心してクリスチャンになり、牧師にまでなって、アメリカ伝道に身を捧げたと聞いてびっくり!すっかり目が覚めてしまいました!

 その人が淵田美津雄という人です。有名な人だったのかもしれませんが、私には初耳で、さっそくネットで調べて本を購入しました。

 自叙伝の前半は生粋の大日本帝国軍人として、如何に勇猛果敢に戦ってきたかがやや自慢げに語られちょっと辟易しますが、指揮官から見た戦争の実態を知るのはある意味新鮮でした。
 いつ、どこで誰がどんなふうに戦ったかが詳細に語られていますから、多分、戦争の実態を知る資料的価値もあるんでしょうね。(それにしてもどうしてこんなに正確に記憶しているのかしら?)

 彼は何度も死線をくぐりぬけ、どんなときも一歩も退かず、ひたすら天皇や国のために闘います。よく死ななかったと思います。特に、被爆直後の広島や長崎を調査のため訪れ二次被爆者だったのに・・・このことも彼は『守られていた』と感じ、信仰を持つひとつの動機になりました。

 やがて敗戦。彼は戦中も戦後も大物と出逢い、いくつもの歴史的な場面に立ち会います。東京裁判を『野蛮人の首祭り』と糾弾しつつ、彼自身は裁かれることなく田舎で百姓暮らし・・・と言うのが前半です。


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