拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ポリーニ様ご乱心!?(のワケはない)

2015-03-20 09:52:30 | 音楽
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第25番、表題はソナチネ。この曲をポリーニが猛スピードで、親の仇を討たんばかりの勢いで弾いてる。出だしは面食らうが、なめらかな経過句などはさすがにきれい。と、ところが、第1楽章の終わり近く、不協和音が轟いた。へたくそ(私のような)が弾き損ねて白鍵と黒鍵を同時に叩いたような音。これがしばらく続く。え?なに?ポリーニ様ご乱心?そんなわけはない。楽譜を見たら前打音(半音下)だった。これをポリーニがあまりに早く弾くもんだから、二つの音が重なって聞こえたんだ。「黒い秘密兵器」を思い出した。その昔、「巨人の星」の前にあった野球漫画。投げた球が黒くなるっていう魔球が登場する。その理屈は、あまりに球が速いので、その影が後ろの残像の上にかかって黒くなる、というもの(そんなのあるわけないっ、て私に言われても)。

シュタインベルガー

2015-03-19 07:18:43 | 

いきつけのワインショップでシュタインベルガーを発見。オーストラリアのリースリングを買うつもりだったが、これを見て即予定変更。しかし、ボトル、変わったなー。そもそもラインガウのワインなのに瓶が緑色(逆に、こないだ飲んだのはモーゼルなのに茶色だった)。上部におしゃれなカットが入ってる。30年経つとドイツもこいつも変化する。キャップのあたりに国立醸造所のマーク(写真二枚目)。これを見せられると、ははーっとなる(水戸黄門の印籠か)。で、久々に飲んでみて……う、う、う~~~ワンっ。間違った。う、うまいっ。やっぱりラインガウは王様。こういう上等なワインはなんかの記念日に飲むべきでなかったか。そうだ、今日は、抜歯の抜糸記念だ(後付け)。食前酒はヴァイツェン。ニョッキに芽キャベツを和える。

淫靡な間違い

2015-03-19 06:54:20 | 日記
シュッツの30年戦争のことを書いたブログ、「6」と「9」がひっくり返ってたので、こっそり直しました。なんとも淫靡な間違いをしたものだ。なにが淫靡かは言わない。淫靡だと思う人は思うし、思わない人は思わない。因みに、ピアニストの某さんが「女の子の名前で『ゆな』なんてあんまりよね~」とナタリー・シュトゥッツマンのようなお声で話されて私はただちに同調したけど、同席した他の方たちは「可愛いじゃない」。連想ゲーム。「ゆな」→「湯女」→「三助」→「ふんどし」。ふんどしは流行だそうだ。某女性アナウンサーが「私もふんどしを愛用してます」をのたまう現場を偶然視聴したが、そのアナさんはベストフンドシストアワード2014で表彰されたそうだ。私も真剣に購入を検討。体にいいんでしょ?

CDラジオは全身麻酔

2015-03-18 08:42:33 | 日記

昔はCDラジカセといったが、今、カセットがほとんど付いてないんで、CDラジオというそうだ。で、小さいのを一個購入。寝しなに枕元でCDを聴くため。災害時に電池で聞けるラジオも欲しかった。薄くて場所をとらない。その割にはいい音。で、ウィスキーを舐めて布団に入り、消灯し、スタートボタンを押す。悦楽の瞬間。次に気がつくと朝。全身麻酔か?二曲目を聴けた夜はない。

シュッツの二つの「種まく人」

2015-03-17 09:49:33 | 音楽
シュッツの宗教的合唱曲集(以下「宗教的」という)の中の「Die mit Traenen」(涙をもって種まく人は。詩篇126)の練習の合間に、シュッツのもう一つの「種まく人」(ダヴィデ詩篇曲集)を聴く。ダヴィデは1619年の作。「宗教的」は1648年。この間、約30年。30年戦争は1618年から1648年まで。つまり、30年戦争の始まりと終わりに作られたのがこの二つの曲集。ダヴィデの方は、イタリアから帰国してまもなくの頃で、先生のジョヴァンニ・ガブリエリを彷彿とさせる絢爛豪華なもの(ハデハデともいう。)。「種まく人」も5声+5声のダブルコーラスで、装飾音(ピララ~)もふんだん。それに対して「宗教的」はどうだ。余計なものを一切そぎ落としたエッセンスの塊。よーっぽど30年戦争が大変だったのだろう(金も名誉もいりませぬ。命あってのものだねよ)。シュッツ自身、「宗教的」は、イタリア的なものを排して古いドイツ様式に依った、と言ってる。それでも、「und kommen mit Freuden」の部分に付けた音型は30年の時を経て同じ。同じ人だもんね。

ギアチェンジ

2015-03-16 09:15:49 | 音楽
シュッツの宗教的合唱曲集の中にある「Die mit Traenen」、始まりは長い音符。これをゆっくり歌うのはつらいしだれる。途中から音符が混んでくる。これを早く歌うと歌詞がおざなりになる。と、いうことで、(練習のため)ギア・チェンジを図る。音符が混み始めるのはソプラノから。これを意識してゆっくり歌ってもらう。うまくいきました。途中でテンポが変わるのは現代の流行ではないだろう。早めのテンポで、さら~とやるのが今風。昔の指揮者は変幻自在でした。フルトヴェングラーもテンポが揺れるので有名(指揮棒も揺れたそうだ。「振ると面食らう」)。それをよく感じることができるのは、1947年録音の「運命」。これが車の運転だったら、アクセルふかせたり、急ブレーキかけたりで大忙し。少し時代を下ったところで、カール・ベーム。この方、楽譜通りきっちりやるのを信条としているそうで、その練習風景は、「音が高い、低い、長い、短い」といった技術的なことばかり。が、この方の晩年のベト7の冒頭(4分の4拍子)は驚く。管楽器が二分音符で長い音を吹くところはまるで2分の2のようにさら~。そこに弦楽器が16分音符で入ってくるところで急にテンポが半分になる。弦が抜けて管だけになるとまた早い。こんなんで許されるんだなー、と子供ながらに思った。クライバーのオペラもテンポが動く。有名なバラの騎士の三重唱、ゆったりと始まるが最後は超速。ここを歌った歌手が「クライバーは歌手が歌いやすいように『ギア・チャンジ』する」と言ってた。「冷たい手」(ボエーム)は逆。早く始まって途中で急ブレーキがかかる(「Vivo.」と「In poverta」の間)。息を飲むような素晴らしさ。カラヤンはテンポの揺れはあまりなかったかも。おっと、古い人がみんな揺れ揺れテンポなんて言うと怒られちゃう。トスカニーニはきっちりテンポでした。ちなみに、トスカニーニのボエームの録音では、「冷たい手」を振りながらうなってる大指揮者の声が聞かれます。

ピアノ・ソナタ第15番、第16番、第18番(ベートーヴェン)

2015-03-15 10:44:10 | 音楽
ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第15番、第16番、第18番。この三つは、高校生の頃、某女子校の文化祭で、音楽部への進級を目指してる生徒さんたちが演奏したのを聴いたのが思い出。現在、某合唱団でご一緒のピアニストで音大の講師をされている方に、受験生が弾くベートーヴェンの曲で多いのは?と伺ったら、やはりこの三曲の名前を出された。ほんとにいい曲ですよねー、とお話をする。私は、このあたりの番号で有名な第14番(月光)や第17番(テンペスト)を否定するようなスノビッシュな人間ではない(ダルビッシュでもない)。が、近い時期に作曲されたこの三曲、ほんとに個性的。落ち着いた三拍子の第15番(「田園交響曲」は交響曲第6番、「田園ソナタ」はこれ。)、前打音付の奇想天外なスケールで始まる第16番、そして、ためらうような(すねたような)切れ切れの音で始まる第18番。

語尾の子音は相撲の立会い

2015-03-14 17:00:38 | 音楽
カンタータ第4番のソプラノとアルトが歌う曲の語尾の子音がバラバラであるとの指摘。よし、「気」で合わそう、とアルトの左端の私、体を心持ちお姉様方の方に向け、お姉様方を見ながら呼吸を計って子音を打つ。さながら相撲の立会い。見事に合った!気持ちが一つになった瞬間!‥と思ったんだが。その話をお姉様の一人にしたら、「そんなことしてたの? ぜーんぜん知らなかった」だと。

マリリン・ホーンになった私

2015-03-14 15:23:01 | 音楽
カンタータ第4番のバスのアリアを歌ってても「davon Gott 歯ーt geboten」ってな具合に常に歯のことが脳裏をかすめる。抜歯したところを抜糸してないので、引きつらないよう、アルト・パートを歌うとき口を半開きで。そしたら、こもった野太い声が出た。マリリン・ホーンになった気分。

プラマイゼロ

2015-03-13 08:57:43 | 日記
今週はプラマイゼロ。プラス=新しいエアコン。昨今、エアコンてぇのは、ローエンド・モデルでもこんなにすごいのか!(以下、原始人のようなことを言います。)風向坂が自動で動く。これまでのは、印に合わせて夏はこの位置、冬はこの位置、と手動だった。スイッチを入れるとすぐ温風が出てきた。これまでのは、2分かかった。静かだし、暖かいし。マイナス=抜歯。親知らずを抜くときだってこんなに痛くなかった(欧米では抜歯は全身麻酔ですると聞く。それ、やってほしい。)。先生のお話だと、「歯と骨が癒着してた」「根の先が曲がっててひっかかった」。帰ってから検索したら、じじーになると、こうなりやすいそうだ。途中で断念して根の先を残したままふさぐこともあるそうだ。そうしてみると、今回、よく全部抜いて下さった。それにしても、抜歯は魂も抜く(現代俳句のネタにもなるそうな)。一寝入りして起きた後、一瞬、抜歯という悪夢を見たと思った(現実だった。)。で、プラマイゼロ。久々にアルコールを抜いた昨夜は、中庸な心持ちでシュッツとバッハを聴いたのであった。

バッシ(バッハじゃないよ)

2015-03-12 14:20:49 | 日記
抜歯。親知らず以外では初めて。じじーになるなー、やだなー、とか思ってたが、施術が始まったらそんな感傷はふっとんだ。その昔、友人の某君が「知らないうちに歯を抜かれた」と怒ってたが、知らないうちに抜けるなんてどんなに楽だろう。終わって、しばらく魂が抜けた。我に返ってから、歯医者さんに「やっかいな歯でした?」「そりゃもー」(思わず本音)「お手数かけました」

過去は取り消せない(BWV91)

2015-03-12 08:21:37 | 音楽
バッハのカンタータ第91番のデュエット(ソプラノとアルト)のアルトを歌ってて、「ewig」の「e」が長いメリスマ。長母音だから「イ」に近い音で伸ばす。次にまた「E」のメリスマが出てきて、また長母音だろうと思って「イ」に近い音で伸ばしてたら先の綴り(gel)が見えてくる。げっ!「Engel」だ。「エ」だ。「イ」に近い音で伸ばしてきたのはどうしよう(過去は取り消せない)。後からみると、メリスマのスタートが「En」だから最初から分かるはずだったのだ。言い訳はできませぬ。

スパゲッティ・ロマネスコ

2015-03-11 12:23:50 | グルメ

ロマネスコもパスタに和える(私の常套手段)。おっ!茹でるといい色になる。食感、ブロッコリーよりもカリフラワーに近い。これは旨いぞ。ところで、タイトルの「スパゲッティ・ロマネスコ」は、「ロマネスコを和えたスパゲッティ」のつもりで書いたが、「ローマ風のスパゲッティ」にもなっちゃうなー。

こらっちょ(ジョではない)

2015-03-11 09:49:33 | 
ボエームでは、泣き崩れるロドルフォにみんなが「コラッジョ」と言って元気づける。傷を舐め合う文化だ。私は、うちのお嬢たちが悪さをしたとき「こらっちょ」と言う。その他、私の猫語の語彙=「んっ」(お嬢たちが私を呼んだときの返事)、「よしっ」(ご飯にするとき)、これだけ。