拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

Dona pacem(nobisはどこ?)

2015-08-12 12:13:41 | 音楽
ミサ曲のアニュス・デイの歌詞に”Dona nobis pacem”がある。ドイツ語&日本語で訳を入れると、”Dona”=”Gib”=「与えたまえ」、”nobis”=”uns”=「我らに」、”pacem”=”Frieden”=「平和を」、つまり「我らに平和を与えたまえ」となる。ところで、シューベルトのミサ曲第2番のアニュス・デイに”Dona pacem”っていうのがあって、”nobis”はどこに行ったのだ?と議論になった。別に不思議な話ではない。シューベルトは、その部分、音楽的に音を二つにしたかったが、単語は三つ。だから一つとる必要がある。もし”pacem”をとっちゃうと「我らに与えたまえ」で、「何を与えるの?」となってしまう。なによりここで一番大事な言葉は「平和」だし。それに対し、”nobis”をとれば「平和を与えたまえ」で、与える先が不明となるが、それは文脈で分かるというもの。だから”Dona pacem”になったのだ。言葉を優先するシュッツだったら、逆に音を言葉に合わせただろう(DC版が裏ブログにあり)。

仮名

2015-08-12 05:52:23 | 音楽
当ブログでは、最近人を表すのに仮名(「かな」ではない)を用いてる。以前、複数の人物が登場したとき、「某さん」では見分けがつかないので、Aさん、Bさん……と呼んでたら、そのうちの○さんから「アルファベットだと名前が割れて恥ずかしい」から対処を求める旨のご要望をいただいたのがきっかけ。当ブログの仮名とかけて、特別養子の戸籍と解く。そのココロは「よーく見れば分かるでしょう」。さて、仮名でなければどうするか?ドイツ語のアルファベートにしようか。すると「あーさん」「べーさん」「えすさん」(これは同じだ)「かーさん」……む?「母さん」?そんなこと書くとまーた怒られそう。○○扱いなどしてませんからっ(いつもそう言って私を責める。濡れ衣だ。私と3つしか違わないのに)。