鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

キリンビールの車内広告に登場した田中博さんって一体誰?

2009-09-24 | Weblog
 先日、JR新木場駅から京葉線に乗って、シルバーシートに座り、ふとドア横のポスターを見たら、見たことのない中年男2人がビールジョッキを片手に乾杯し、談笑している写真が載っていた。どうやらキリンビールの宣伝らしく、周りを見渡すと車内吊りから窓上まで車内のポスターはすべてキリンビールの宣伝で車内ジャックされていた。そうなると、ポスターに写っている人物は一体誰なんだろうか、と近寄って見ると、左側の白髪の中年の人物には「田中博」との名前が出ている。そんな俳優はいたんだっけと訝っていると、その上に父と書いてあり、右側の人物の名前の上には子と書いてある。
 横のかみさんが「楽天の田中投手よ」と言って、ようやくプロ野球、楽天イーグルスのエース、田中将大投手であることが判明した。そういえば、背景には仙台フルキャストスタジアムらしきものが写っている。よくみれば田中投手であることがわかるが、いつもはユニホーム姿でしかお目にかかっていないので、私服姿ではすぐには見分けがつかない。
 楽天イーグルスは今シーズン野村克也監督の好采配で24日現在パリーグの3位につけ、4位の西武ライオンズを3ゲーム離し、初のクライマックスシリーズ進出が濃厚となっている。その最大の立て役者が田中投手であるのは間違いない。だから、キリンビールが目をつけ、父子のCM出演と相成ったわけだろう。
 時期もペナントレース終盤でプロ野球人気も盛り上がり、楽天イーグルスへの注目は高まっているので、田中投手が生ビールをアピールするには絶好のキャラクターと見られたのは当然だろう。ただ、如何せん、なにぶんにも田中博さんの知名度が関西ではともかく、関東では低い。鈍想愚感子はそれほどテレビを見ないし、見てもCMはすっ飛ばしてしまうので、いままでこの田中投手親子のシーンを見たことがない。だから、一瞬、なぜ見知らぬ中年男性がニコニコして登場しているのか、と訝られてしまう。
 着眼点はよかったのかもしれないが、父親を引っ張り出したのはどうか、との疑問が残る。田中投手は神戸「宝塚ボーイズ」のエースとして名を馳せ、北海道の駒大付属苫小牧高校のエースで夏の高校野球で準優勝し、全国区の人気を得た。その陰に父親の野球人としての英才教育があったことが想像されるが、米大リーグで活躍するイチロー、松井秀喜選手の父親ほどの知名度はなく、今回の起用には疑問符が残った。
 スポーツ選手や芸能人などで有名になると、バラエティ番組で家族が前面に出てくるケースが多いが、あくまでも主人公の引き立て役としてであり、独立したキャラクターといsて取り上げられることはまれである。その選手なり、芸能人をいかに育てたかという点に興味が集まり、子育ての参考にでもなればという観点にスポットがあてられる。
 考えてみれば、今回の田中投手のポスターは右側の田中投手より左側父親の方が手前に感じ、大きく写っていて、まず父親の方に目が行ってしまったことにも誤算があったようだ。
 いま未曾有の不況の影響で、企業の広告が激減し、こうしたポスターの制作費なども大幅に削られていると聞くが、いままで働いた気配りも効かないようになり、広告戦線も乱れている、ということなのかもしれない。
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