鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

底辺支えるプロ演奏家

2006-09-19 | Weblog
 かみさんが所属するコーラスクラブのピアノ弾きを担当している山口昌子(あつこ)さんのコンサートが、昨18日東京・青葉台のフィリアホールで開かれ、観賞してきた。入場料は2500円で、敬老の日にちなんで65歳以上は1500円。にもかかわらず約400席ある会場は教え子とそのお母さん、ファンでほぼ満席で、音楽愛好者の広がりを思わせた。
 コンサートはバダジェフスカの「乙女の祈り」から始まり、どこかで聞いたことのあるシューベルトの「楽興の詩」、ショパンの「華麗なる大円舞曲」、ショパンの「ノクターン」、リストの「ラ・カンパネラ」を無難に弾いた。「ラ・カンパネラ」は家に帰って、ユンディ・リーのCDがあったので、早速聞き比べてみたところ、遜色ない出来栄えであった。
 第2部は歌のリサイタルとなっていたので、一体誰が歌うのかな、と思っていたら、驚いたことに衣装を替えて、山口昌子さん本人が「アヴェ・マリア」を見事に歌い切ってしまった。考えてみれば、ピアノを弾くような人は歌なんか軽く歌えてしまうのだろう。2日前のNHK教育テレビのトップランナーに出演していた森麻季がピアノを弾いて弾き語りをする、と言っていた。歌えるということは伴奏も出来る、逆もあおうなのだ、と納得した。次のカルメンの「ハバネラ」ではカスタネットを打ち鳴らし、踊って登場するし、「オペラ座の怪人」では黒枠の眼帯をつけて颯爽と現れるなど楽しんで歌っていた。かみさんの演奏会ではいつも端然とピアノを弾いている姿しあk見ていなかったので、こんなコミカルな一面もあるのか、と見直した。
 第3部は友人のフルート奏者の日本民謡の演奏で、最後はショパンの「ピアノソナタ第3番ロ短調作品5B」を楽譜なしで一気に弾き切った。
 アンコールに答え、2曲もピアノ演奏するサービスもあり、約2時間楽しませてもらった。いつもNHK交響楽団、読売交響楽団の演奏を聴きなれているはずであるが、正直その差はよくわからない。山口さんも音楽で生活しているプロであり、NHK交響楽団の一員との間にはそれこそ何人もの演奏家がズラリといるのだろう。
 いえるのはこうした山口さんのような人がいて音楽活動して、人々に音楽の楽しさ、喜びを伝えていることが日本の音楽の水準を高めていくことになるのだろう、ということだ。
 フィリアホールへは初めて来たが、こじんまりとしたいいホールである。溝ノ口の市民ホールは下駄履きでも行けるが、ここはきちんとしていないと来られない雰囲気である。そういえば、青葉台周辺は溝ノ口より生活レベルは高そうな感じがする。結構しゃれた街である。自動車では何回か来たことはあるが、電車で来て、駅を降りて、ぶらっと街を散策してそんな感じを受けた。
コメント
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