prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「平成ジレンマ」

2015年05月24日 | 映画
一時期悪の権化のようにメディアに叩かれた戸塚宏もずいぶん年取りました。もうすぐ75歳だものね。
ヨットスクールの生徒も引きこもりの30男が混ざっていたりして、昔の映像で見られるような体育会系的あるいは軍隊調は影をひそめ、なんだか避難所みたいなくすんだ雰囲気になっている。

登校拒否がひきこもりに進み、そうなるとますます社会に出にくくなる悪循環を断つこれといった対策があるわけではない。
行き場のない閉塞感は一向に解消させず、ますますひどくなっているよう。
トラック運転の職業訓練を受けていい線いって、それでいざ社会復帰となるとおじげついてしまう生徒なども出てくる。ヘタレと言うのは簡単だが、いったんレールを外れてから復帰する圧力のきつさは想像するに余りある。

体罰はもうやめているわけだが、仮にまだ続けていたところで「効果」があるかどうかもわからないのがもどかしいところ。

戸塚の、ヨットで記録を作って名声を得た頃の若々しい姿から現在まで一気に見せられると、それだけで何だか重いものがある。

記者の何やら責めるような質問に対して、すでに実刑に服して民事訴訟で賠償(1億円)も支払って、これ以上何をしろというのかと逆に言い返す。ごもっとも。

もともと戸塚ヨットスクールに登校拒否児が集まるようになったのは、治った子が出たとメディアが大きく伝えたからだという。体罰体質もわかっていたはずなのに。人を持ち上げておいて叩き、わけもわからず謝罪を迫り続ける手口もまるで変わっていない。







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