一応忍者ものであり「隠し砦の三悪人」風のお姫さまと共に荷を運ぶ突破ものであり、木下藤吉郎や村上水軍など史実に沿ったキャラクターも絡む伝奇もの風でもある日本映画としてはかなり欲張った娯楽大作。手を広げすぎて緩んだところもなくはないが。
アクションシーンなど今見ると軽い(特に爆発音)のだけれど、荷を乗せた馬の列が山間の道を往く画などどこかエキゾチックで、今こういうロケは無理だろうと思わせる。
斬りあいのカッティングが岡本喜八調で楽しめる。加山雄三は抜け忍役でもあくまでさわやか。柄変わらないなあ、この人も。
反戦思想(というのか)をセリフで言ってしまうところがかなり目立つのはひっかかる。