それにしてもとんでもないハナシだなあ、と映画になって見ると改めて思う。一種のフリークスだものね。美男美女が主演しても解毒にはならない。むしろ逆。
連載当時は人気がなくて打ち切り、かつては封印作品に近かったのがどういう脈絡で甦ったのか。
手塚治虫が四十八の妖怪という数を決めたのは水木しげるがウケていたいろいろな妖怪を出しやすいようにとそうしたので、ウケたら百でも二百でも出すつもりがウケなかったから途中で打ち切られたわけだが、今回の映画化もその目論見を受け継いで明らかにシリーズ化するつもりの作りだし、現にヒットしたから三部まで作るそう。
ちょっと物足りないのは、妖怪たちが数は出てくるしデザインや動きも工夫を凝らしてはいるけれどキャラクターがないこと。次からはとうぜん考えるだろうが。妖怪が死ぬとバラバラに飛び散るのをCGであまり毒々しくなく処理している。
(☆☆☆)