prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「昼顔」

2004年10月21日 | 映画
終わってトイレで「さっぱりわからね」と言っていたオジさんあり。別にスジがつかめないってことはないでしょうけどね。
テレビでやった時は冒頭に「セブリーヌの夢」と字幕が入っていた。テレビらしい大きなお世話だが、そうしないとわからないくらい幻想や明らかに現実とはズレた描写(道端に空の車椅子がどんと置いてあったりする)が、特にそれらしく強調することなくぱっ、ぱっと入ってくる。音楽を使わないのと同じくルイス・ブニュエル独特の乾質な文体。
もっともここでは有名文学をよりどころにした(ダシにしたというか)エロティシズムが売りなので、割と中途半端。カトリーヌ・ドヌーブはまことに美しく、それほど脱いでいるわけではなくても冷めていてエロい。

「芸者クラブ」の会員という東洋人が出て来て鈴を鳴らしどこのかわからない言葉を話す(字幕も出ない)が、日本人のつもりかな。確かブニュエルの遺作「欲望のあいまいな対象」にもエロショーに群がる日本人観光客が出て来た。
(☆☆☆)


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