prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「映画と恋とウディ・アレン」

2012年11月30日 | 映画
アレンがニューヨークに住んで街を平気で歩いているのにちょっとあれっと思った。アメリカに入国したら逮捕されるポランスキーとごっちゃになっていたみたい。あと、最近の作品がずっとヨーロッパを舞台にしているのが続いているので住んでいないような気がしていた。どちらも未成年者との性交渉が問題になって叩かれたユダヤ人ですしね。

八つ年下の妹が「兄はあの両親から生まれるべきではなかったのよ」と言うのが兄とよく似たセンスだなあと思った。

若い頃は押し付けがましい自虐癖、貧相な容貌のくせに意外と女にもてるといった感じで日本では敬遠されていたので劇場未公開が多い。「愛と死」や「バナナ」などの映像を初めてスクリーンで見られました。
今でもあれだけ成功しているというのに「なぜだろう、人生の落伍者のような気がする」なんて言っている。チャーリー・ブラウンか。
女性たちから創作力を得ていくという意味ではむしろ古典的タイプの芸術家という気もする。

若い頃、カンガルーとボクシングしたりする映像なども見られる。北野武ことビートたけしがテレビで今でもかぶりものやっているのとちょっと近いけれど、同じ時期に平行してやっているわけではない。

アレンが三橋達也主演の東宝映画「国際秘密警察 鍵の鍵」(1965)のセリフを完全に書き換えて、ジェームズ・ボンドの日本版を世界一のエッグサラダのレシピの奪い合いの話にしてしまったというイタズラ映画What’s Up Tiger Lilyt(’66)の断片でも見られるかと思ったが出てきませんでした。
アメリカ版Amazom.comでは売っているから見ようと思えば見られるけれど、アレンの台詞を字幕なしはきついだろうし、今売っている版は台詞がアレンオリジナルを削ったり変更したりしているらしい。
ジャケットでは「虎百合の背中」という意味不明の日本語が見られます。主演も天本英世になっている。監督第一作「泥棒野郎」(‘69)の前に作られたという意味で貴重な作品なのですが。

撮影監督のゴードン・ウィリスが黄色いサングラス(紫外線カット用か)をかけて登場、1931年3月28日生まれの現在81歳。「デビル」が今のところ最後の作品ということになる。
「ゴッドファーザー」を撮っていたものでPrince of Darknessなんて呼ばれていたという。ジョン・カーペンター作品みたいだな。「カメレオンマン」の映像技術はデジタル化が信じられないくらい進んだ今でも再現困難ではないか。

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