prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「シロメ」

2013年10月13日 | 映画
廃墟に入っていってその奥の部屋にいるシロメさまに願い事をすると、それが本当の願い事だったらかなえられる、という伝説が軸なのだが、筋だけみるとまるっきりタルコフスキーの「ストーカー」だ。

シロメさまと「ゾーン」の奥の「部屋」を置き換え、口先の願いではない心の奥底に飼っている本当の願いだけがかなえられる、という話にしたら、まるで同じ。怪異現象が起きそうでなかなか起きないのも一緒。作者が意識したのかどうか知らないし、良くも悪くもだからどうということはない。この手の話というのは原型に近づくということだろう。ただし見るのに忍耐力がいるところまで似たのは余計。

廃墟から戻ってきたももクロに何が起きるかというのも、擬似ドキュメンタリー式の作り方にしては作り物っぼさが強すぎてしらけます。
廃墟の奥の部屋でももクロたちが歌って踊るというシーンがあまりに場違いで、違う意味で怖い。
(☆☆★)

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