prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「モンスター」

2004年10月01日 | 映画
ヒロインが子供の時、観覧車を「モンスター」と呼んでいたのが、後に観覧車にクリスティーナ・リッチと一緒に乗って恍惚としたり(それをわざわざ押していない演出)、弟妹のために売春していたのが後でばれて家を追い出されたという身の上話が、後でリッチに裏切られるラストにつながってきたり、ずいぶん考えられた構成。

頭から売春婦と見下して人間扱いしない男たち(女も)の不快さ。初めのうち、まともな男は殺さないでいたのが、最後には親切な老人(スコット・ウィルソン)まで手にかけてしまうエスカレーションは、実にイヤだが他にありえないと思わせる。アメリカは15%が世界的な水準で極貧だというが、そういうテレビや映画では、ほとんどいないことになっている層を描いているよう。

警察が仲間を殺された途端本気で捜査を始める。それまでナニやってたの。

ウィルソンとか、ブルース・ダーンとか70年代に活躍した役者がずいぶん老けた。シャーリーズ・セロン(いかにもアカデミー賞、という熱演)のメイクの凄さを考えるとこっちもメイク、ということはないか。エンド・タイトルを見ていたら、ダーンにちゃんとアシスタントがついていた。

写真は満員のため非常口から出された渋谷シネマライズの4階から撮ったPARCO前。
(☆☆☆★★★)


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1 コメント

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ドキュメンタリー ((ё.ё)/ム~~)
2004-10-03 13:31:27
死刑直前の実写、とてもよく似ていました



もうご覧になったのね

観てみたいと思ってました。



スペイン坂は歩くとせまーい印象ですが、上からだとずいぶんと上品に変わるのね( ..)φメモメモ なるほど。
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