ゴダールがナレーションと映像でえんえんと論じる労働運動論。
草っ原にいる若者たちおそらく学生のカラー映像と、白黒で撮られた五月革命の映像とが交錯し、そこに労働運動についての語りが例によってえんえんとかぶさる。
若者たちの顔がろくすっぽ映らないというのが労働における無名性=貨幣価値に還元される性格に対応しているということだろう。
白黒で描かれる群衆の実写を見ると、まだアフリカ・アラブ系の顔は少ない。1968年製作だからほとんど半世紀前だ。
五月革命の歴史的意義といったものはよくわからないし、意義があったのかどうか今となっては曖昧なのだが、当時でも曖昧だったのではないかと思わせる。