prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ファミリア」

2023年01月12日 | 映画
ブラジル人(一世も二世も)が住む団地と 半ば 世捨て人みたいな陶芸家、そして海外でガスプラント建設に携わるその息子と、手を広げたはいいのだけれど、それぞれの要素がさほど抜き差しならないほど有機的につながっていないのと世界観がそれほど強固でないので手に余ったままへたってしまったみたい。

ずいぶん大がかりな団地の風景や登り窯の風景(特に煙突から炎が噴き出す)などはそれ自体でなにごとかを語っている「感じ」はするが、テロの描写、特に政府の対応などはちょっと見てられないくらいサマにならない。

MIYAVI扮する半グレのリーダーが やたらとブラジル人を敵視する理由付けをしたのがかえって邪魔な感じで 外国に対するヘイトや排外主義の 根深さを矮小化してしまった感じがある。