prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「リリス」

2019年04月27日 | 映画
1964年製作、ウォーレン・ビーティ27歳の時の出演作。1967年の「俺たちに明日はない」の3年前、今ではベイティ表記だが、Beattyとビューティと間違えそうなスペルで、実際まあ美男子。
助演にピーター・フォンダや、ワンシーンだけの出演だがジーン・ハックマン(「俺たち」ではビーティの兄役)といったちょっと後の時期にアメリカンニューシネマを支えた俳優たちが顔を揃えている。

製監督のロバート・ロッセンは「オール・ザ・キングスメン」でアカデミー賞を受賞するも赤狩りで仲間を“売った”ことでキャリアを屈折させたが「ハスラー」を大ヒットさせ、その勢いで製作監督脚本とオールマイティに近い体制でこれを作ったのだが、興行的には大失敗、遺作となった。

期せずしてハリウッドの世代交代の端境期の終わりに位置したみたいなタイミングだが、ニューシネマがベトナム戦争が影を落としているように、ここでも主人公が戦争帰り(第二次大戦か朝鮮戦争か、とにかくアメリカはほとんど途切れなく戦争しているわけで)という設定で、しきりと人のためになることをしたいと言い続けるのがかえってどこかトラウマを抱えている感じで、意外と地続きでいたりするのかもと思った。

精神に障害を抱えた人たち(とはいっても経済的には月に何千ドルも支払えるくらい余裕がある)に作業療法士として勤めるようになった青年ビーティが、そこで暮らしている美女ジーン・セバーグに次第に取り込まれるように異常な精神状態になっていく、というより、内なる自分の歪みに目覚めていくといった構造と思える。

ジーン・セバーグ自身がのちに鬱病に悩まされて自殺しているのが不吉な影を添えているのだが、映画の中では統合失調症という設定、というより正確な精神医学の症状の再現より昔のニンフォマニアの誘惑的なイメージに近いのではないか。

主役二人が美男美女すぎるくらい、白黒撮影の自然の風景描写がどこか現実離れしているようで、ジーン・セバーグが登場するシーンの多くが水のそばでニンフのイメージを重ねているのかと思わせる。タイトルのリリスはユダヤの伝承で語源は夜、イブより先の最初の女と言われたりしているらしい。

ヒロインがバイセクシャルらしく女と浮気するので大いに混乱するなど、この当時とするとかなり突っ込んだ描写ではなかったか。

Amazon Primeで見られるとは思っていなかった。

リリス - 映画.com

4月26日のつぶやき

2019年04月27日 | Weblog

4月26日


@tadcomix48


タッド星谷@tadcomix48


ルパン走りの50年 pic.twitter.com/sA2uanMi36

4月26日


@Kathari52397697


Katharina Kubrick@Kathari52397697


This is the very special entrance to the exhibition pic.twitter.com/4Knl2hyPCz

4月26日


@hirougaya


烏賀陽 弘道@hirougaya


原発事故の被災者を無理矢理「いないことにする」政府のプロパガンダもいよいよなりふり構わぬ様相です。 twitter.com/komoriku_n/sta


4月26日


@cinefilDVD


シネフィルDVD@cinefilDVD


『リトル・ニモ』Blu-ray、ベストフィールドさんより7月発売! 「世界がふり向くアニメ術」でもオンエアした、近藤・友永版、出崎・杉野版のパイロットに加え、我が師でもあります月岡貞夫版も収録ですと! www.amazon.co.jp/%E6%83%B3%E3%8

4月26日


@katabuchi_sunao


片渕須直 映画「この世界の片隅に」公開中@katabuchi_sunao


@unamuhiduki @cinefilDVD シネフィルDVDさんは同窓でいらっしゃいましたか。月岡さんは40代前半から75歳の学部定年まで講師を勤めてました。そのあと大学院定年が80歳なので40年間近いですね。最初の頃は、大学の守衛さんから学生と間違えられたりしてました。

4月26日


@yapoono6


家畜人六号【小暮 宏】@yapoono6


「VIKING バイキング 誇り高き戦士たち」  #eiga #映画 blog.goo.ne.jp/macgoohan/e/c2



4月26日


@geeen80


watabe gen@geeen80


アル・パチーノはこの年に『セルピコ』『スケアクロウ』が公開。後者はカンヌ映画祭パルムドール。また、日本であまり言われない気がするが、今でいうLGBTに絡む重要で先駆的な役柄を選んできた点でも異彩を放つ。『スケアクロウ』『狼たちの午後』『クルージング』『エンジェルス・イン・アメリカ』 twitter.com/RealEOC/status

4月26日


@BB45_Colorado


Hiroshi Makita Ph.D.@BB45_Colorado


TVを無くしてしまうと元号だの天皇だのと言った情報が全く入ってこない。たいへんに精神衛生上よろしい。

4月26日


@tagagen


田亀源五郎@tagagen


ゲイの尻には精液を食べるアナル虫が棲んでいて、それを退治すれば同性愛を《治療》できることを発見したと主張しているクウェートの女性学者、学者よりも奇想系ゲイエロマンガの原作でも書く方が向いているのでは。 twitter.com/AttitudeMag/st

4月26日


@tagagen


田亀源五郎@tagagen


いつぞやの、ゲイ・フレンドリーなスターバックスのラテには精液が混入されていると主張していたアンチゲイの宣教師とか、時としてこの手の人々のイッちゃってるヤらしい想像力には、本職のゲイエロマンガ描きでもビックリ。

4月26日


@Kitsch_Matsuo


松尾貴史 新刊「違和感のススメ」@Kitsch_Matsuo


何にあやかろうとしているのかはわからないけれど、少なくともコンセプチュアルなインスタレーション・アートについての無理解が露呈する愚挙。→「バンクシーの作品かもしれない絵、東京都庁で展示される 2週間限定」 www.huffingtonpost.jp/entry/banksy-k

23時間前


@marei_de_pon


マライ・メントライン@職業はドイツ人@marei_de_pon


【大型10連休突入!】日本人の同僚に聞くと「大多数の人がいっぺんに10日も連続で休んで大丈夫か?」という感覚的な不安があるらしく、そこが興味深い。ドイツでは、学校の夏休み期間を州ごとにずらすなどして、休暇の影響の平準化を図っている。つまり、いかに「休暇大好き人間」が多いかが窺える。 pic.twitter.com/Zev39BCvZM

14時間前


@texaseigaconsul


てきさす@texaseigaconsul


「時計じかけのオレンジ」北海道では有害興行に指定。www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/dms/ss/yuga pic.twitter.com/sBwzNhHCEr

13時間前


@yapoono6


家畜人六号【小暮 宏】@yapoono6


#ss954 昔の映画で3時間超えたら休憩入らなかったっけ。



13時間前


@yapoono6


家畜人六号【小暮 宏】@yapoono6


#ss954 日比谷シャンテ三階の本屋に、宝塚関連の本やCDと並んで韓国文学のコーナーができていた。



12時間前


@jamafra1243


自然・動物・生き物-ミライノシテン-@jamafra1243


神秘的なクジラの寝姿!海の中で垂直に並んで眠る。 pic.twitter.com/6S2yqR2MyB

12時間前


@FeedMeYourBuzz


nhʇ@FeedMeYourBuzz


キネマ旬報 昭和14年4月11日号表紙Gale Pagうっとりする程いい雑誌。#ノンストップ紐育 観てみたい。テレビが無いから大相撲も映画だったのか。@retoro_mode pic.twitter.com/4ZtY75m2yV

12時間前


@fukkan_com


復刊ドットコム@fukkan_com


TVアニメ版で演出を担当した出﨑統自身が描いた、月刊「COM」連載の『悟空の大冒険』が初の単行本化!特典あり!! www.fukkan.com/fk/CartSearchD pic.twitter.com/0L8FwJ3jYe

12時間前


@hirougaya


烏賀陽 弘道@hirougaya


日本への原発の導入が決まった1950年代後半、事故が起きた場合の被害規模を計算した損害保険業界は「国家予算規模の損害」と算定「保険商品として成立しない」と拒否しました。ですから今も原発に民間保険はなく、国家予算が賠償します。事故を起こせば国家が破綻する、など当時からわかっていた。

12時間前


@hirougaya


烏賀陽 弘道@hirougaya


先日、民間シンクタンク「日本経済研究センター」が福島第一原発事故の損害総額を60〜70兆円と計算し、政府が必死で抗弁する事件がありました。60〜70兆円は日本の国家予算額100兆円に近づきます。1950年代の保険業界の予想通りになったのです。www.sankeibiz.jp/macro/news/170