prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ラブリーボーン」

2010年02月13日 | 映画
殺された少女があの世と現世の間を行き来する特殊効果満載のシーンと、残された家族の苦しみと、殺人犯の描写とがかわるがわる描かれるのだけれど、あまりぴたっと噛み合っていない。

霊能力がある少女の存在がそれぞれの世界の仲介役になるのかと思うとそういうわけでもないので、ほとんどクライマックスまで少女が現世の人間と交わる描写がなく(しかも家族に姿を見られないというのはどんなものか)幽霊になって現れて犯人逮捕に協力するわけではなし、とにかくストーリーが進まない割にひとつひとつのシーンでしつこくカットバックしているので、どうもテンポがよくない。

主役のシアーシャ・ローナンは「つぐない」とはうって変わって可憐なところを見せる。犯人役のスタンリー・トゥッチは「ジュリー&ジュリア」のメリル・ストリープの夫役や、ハリウッド版「Shall We Dance?」の竹中直人に当たる役とは同一人物とは思えないくらいの化けっぷり。エンドタイトル見るまで誰だかわからなかったくらい。
(☆☆☆)
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