prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「女はみんな生きている」

2007年12月22日 | 映画
「赤ちゃんに乾杯!」のコリーヌ・セロー監督らしく、フランスだろうがアルジェリアだろうが国も世代も問わない男どものバカさ加減、自分勝手ぶりの描写が辛辣だが、演出タッチそのものは軽やかで笑わせる。
アルジェリア人娼婦役のラシダ・ブラクニがボコボコに殴られて植物人間みたいになっている前半から、回復して悪びれず色仕掛けも含めて反撃に出るのが、哀れなだけでも逞しいだけでもなくて、綺麗になっていくのが女性監督の感覚か。

フラッシュバックでなぜ殴られるに至ったかといういきさつが語られるシーンがずいぶん長くて丁寧。
今のイスラム文化圏での女性の扱い(実質的な人身売買が堂々と行われる)のを徹底的に批判しているのも、大胆。
(☆☆☆★)


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