prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「博奕打ち 総長賭博」「仁義なき戦い」

2003年03月30日 | 映画
「総長賭博」は三島由紀夫が“ギリシャ悲劇的”と称賛したことで有名だが、冗談でなしに完璧にぬきさしならず論理的に他にありえない展開を見せるという点で、まさしくギリシャ悲劇的なのだが、こういうドラマを仕組むには舞台になっている世界ができあがっており、牢固として疑われない必要がある。
ギリシャ悲劇だとそこに“神”が出てくるところを、ここでは“仁侠道”というわけの分からないものが出てくるわけで、権威があって疑われないのではなく、中身が空白だから疑いようがないわけだ。「仁義なき戦い」で神輿とした担がれながら、結局手下ばかり自滅させて自分一人は生き残る山守組長のありかたもそうだが、この無気味な空白ぶりには、明らかに笠原和夫にとっての<>が見える。



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